おおたまラジオ

しまいには世の中が真っ赤になった。

小論・雑談

『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』を語りました

政夫:『青ブタ』4話~6話まで観たんですか?古賀朋絵回ですよ。 ろこ:はい。観ました。 政夫:どうでした。 ろこ:んー。んー。観たのが日曜の夜で、今日は土曜日じゃないですか。あとで話そうと思ったんだけど、銀杏BOYZのLIVEに行ったんですよ。なので… …

映画を観に行く友達が少ないんですが

政夫:俺の悩み聴いて貰ってもいいですか。 ろこ:急に(笑) 政夫:あのー、映画を見に行く友達少ないんですよ。切実な悩みで。 ろこ:これ共感してしまうんだけど。 政夫:マジっすか。俺、二人しかいないんですよね、映画観に行ける友達。 ろこ:ちょっと…

『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』を語る

政夫:DM来てビックリしたんですけど、『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』を観ているらしいですね。 ろこ:それは3話まで観たよ。面白くて。政夫くん観ているかなって。 政夫:マジでビックリしましたよ。なんで、ろこさんが『青ブタ』観てんの…

バンクシー問題と美術教育どうなっているんだ問題

政夫:芸術の秋ですよね。秋といえば。僕らの語り口からして芸術とは程遠いような、そんな知性やセンスの欠片もないと思われると思うんですけど、僕はともかくとして、ろこさんは本当に芸術肌というか天才肌というかハイセンスの塊というか。芸術の問題をバ…

寿命論にノスタルジーを添えて/フットサルというコンテンツの現状

政夫:ろこさんがこれから話すのは好きであるからこそ、苦しくなってしまった男の末路というか断末魔ですよね。 ろこ:先に結末言わないで(笑)でも付け加えると、知的生産というかビジネスの世界でいうと。最近、落合陽一の動画をよく観ているんですよ。 …

山口つばさ『ブルーピリオド』が描く共感と体験

政夫:山口つばさの『ブルーピリオド』っていう漫画がありまして。これ、去年くらいから友人にオススメされていて。この『ブルーピリオド』が『桐島、部活やめるってよ』のアンチテーゼなんですよね。 ろこ:おー、大きく出たな。 政夫:どういう話なのかと…

生態系における人間を観察者として捉える

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫) 作者: 谷川流,いとうのいぢ 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2003/06/01 メディア: ペーパーバック 購入: 20人 クリック: 1,535回 この商品を含むブログ (1478件) を見る 早い話、人間原理である。 生態系とは生物…

自然と人工の二元論からの解放

しばしば自然が人工や人為と対立する概念として挙げられる。 一方で、環境は固定的な実態を意味する概念ではなく、流動的な状況を示す。 自然は、主体が何であるかに関係しない概念であり、環境は、主体としての人間や生物に依拠した相対的な概念だ。そのた…

幸福の定義に関する中間報告

幸せとは何だろうか。 幸せの定義とは人それぞれだ。 カネで買えると言う人もいれば、カネでは買えないという人もいる。 時代によって価値観や倫理観は違うが、一般論として語るならば、好きな人と一緒になり、子どもと共に成長していけるような人肌の温もり…

麻耶雄嵩『友達以上探偵未満』感想 新世界へ行け少女たち

友達以上探偵未満 作者: 麻耶雄嵩 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/03/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (7件) を見る 麻耶雄嵩にしては普通である。 しかし、新しい。 世界を壊し、尽く読者を素晴らしく裏切ってきた作者・麻耶雄嵩にして…

ブログって

時々ブログを書いていて思うことは、別にブログという形態に拘らなくてもいいんだろうなと。 書くのが滅茶苦茶好きだとしてもだ。 ツイッターよりも長い文章を書かないと内容が詰められないからブログをしているだけで、他の表現方法があれば迷わずそちらに…

志村貴子『青い花』 壊れてしまいそうな閉じた世界

青い花 Blu-ray BOX 出版社/メーカー: メディアファクトリー 発売日: 2013/09/06 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (15件) を見る アニメ『青い花』を観た。 百合とか分からん身分であるにしても、志村貴子の作品で繰り広げられる世界は徹底的にマイ…

渡航『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』12巻 比企谷八幡のジレンマ

futbolman.hatenablog.com 本記事は上記のリンク記事の補論として書かれたものである。 その前提で展開されていくものであるから、ご容赦いただきたい。 12巻の終盤にて、本作のトリックスターであり、唯一の贔屓目ではないバランサーとして、また外部の視点…

ニュータウンの歴史から多摩ニュータウンをみる

甦れニュータウン―交流による再生を求めて 作者: 福原正弘 出版社/メーカー: 古今書院 発売日: 2001/10 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 14回 この商品を含むブログを見る 地区計画とは、生活に身近な地区の課題や特徴を踏まえ、住民と市が連携しなが…

オカヤイヅミ『ものするひと 1』感想 普通コンプレックスと同調圧力なんて吹き飛べ

ものするひと 1 (ビームコミックス) 作者: オカヤイヅミ 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/03/12 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 「読んで欲しい」と言われ、友人から貸して貰った。 良く出来ている作品だ。 友人は「雰囲気が好み」…

川越市から覗く「町並み保存型まちづくり」

観光まちづくり 現場からの報告―新治村・佐渡市・琴平町・川越市 作者: 溝尾良隆 出版社/メーカー: 原書房 発売日: 2007/06 メディア: 単行本 クリック: 7回 この商品を含むブログ (1件) を見る 地区計画の一つに街並み誘導型地区計画がある。 これは、地区…

伊坂幸太郎『SOSの猿』感想 伊坂幸太郎が伊坂幸太郎を実験した

SOSの猿 (中公文庫) 作者: 伊坂幸太郎 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2012/11/22 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (42件) を見る 正義の話である。 徹底的な善悪を管理するために組織的構造へ展開したものが、監視社…

伊坂幸太郎『死神の精度』感想 死神が観た人間のどうしようもない活力

死神の精度 (文春文庫) 作者: 伊坂幸太郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2008/02/08 メディア: 文庫 購入: 24人 クリック: 178回 この商品を含むブログ (500件) を見る なぜ、伊坂幸太郎は死神を書いたのだろうか。 死神とは何のメタファーなのか。 私…

文章ってセンスではなくてスタイル

文章のノリが悪い。 書き続けないと錆びるってのは本当で、構成や要点の掘り出しを付け足しては削るみたいな作業が久しぶりにきつかった。 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている12巻』感想「本物」への歩み - フトボル男 『夜、僕らは輪になって歩く』…

徹夜本

10代の私は伊坂幸太郎が好きだった。 撃ち抜かれてしまった。 陽気な伊坂幸太郎が世界を回していると思っていた。 今、彼の著作をいくつか読み返している。 そして、徹夜本を思い返した。 数多の読書体験の中でも徹夜本という機会は多くない。 読書する頻度…

『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』感想 狭い戦争

作劇上の機能性 『ガンダム0083』のジレンマ 地球連邦もデラーズ・フリート(ジオン残党)もよく見えない。 消耗していくだけの戦争であり、『ファーストガンダム』と『ガンダムZ』の間を補完するミッシングリンクが本分なだけにその目的化から、落とし所と…

映画『夜は短し歩けよ乙女』感想 森見登美彦の魔性的な京都を描く難しさ

「夜は短し歩けよ乙女」 Blu-ray 通常版 出版社/メーカー: 東宝 発売日: 2017/10/18 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (8件) を見る 酔いどれ感想 森見登美彦の描く「京都」 作家と作品は別物ではない 前置きとして、私は熱心な原作ファンではない。 …

『コードギアス 反逆のルルーシュ』感想 捻じれた構図と因果

コードギアス 反逆のルルーシュ 5.1ch Blu-ray BOX (特装限定版) 出版社/メーカー: バンダイビジュアル 発売日: 2015/05/27 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (7件) を見る 自分を王だと思っている王は、自分を王だと思っている乞食と同じだけ気が狂…

AI住宅の台頭 相対化される価値の見直し

中国政府はAIの発展を重視していて、昨年に世界スマート大会が天津市で行われたことには意義があったと思う。 天津市は直轄市の一つで、軽工業、機械電機、化学工業などが盛んな総合産業都市である。天津市は中国の近代の工業の発祥地でもあるから、開催地と…

江戸時代の離婚

離婚とは、結婚生活という規制の弛緩を意味するもの エミール・デュルケーム『自殺論』 高校生時代の旧友が、事ある毎に「離婚してー」と言っていたのが高校2年の秋。 勿論、未婚であった。 この『論理のアクロバット』に魅せられたことから、私は都筑道夫を…

米澤穂信『氷菓』感想 薔薇色と灰色の叫び

氷菓 (角川文庫) 作者: 米澤穂信,上杉久代,清水厚 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2001/10/28 メディア: 文庫 購入: 17人 クリック: 956回 この商品を含むブログ (573件) を見る 米澤穂信は「古典部シリーズ」の『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリ…

天才への追憶 『少女キネマ』を添えて

少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (角川文庫) 作者: 一肇 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店 発売日: 2017/02/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 一肇『少女キネマ』を読んだ。 作中にあった文章に目を奪われた。 「あいつは……天…

問おう、貴方が未来の読書家か

本が好きだ。 現代の本好きの大半は紙の本に慣れ親しんでいると思うが、市場を鑑みれば電子書籍の波が大きなうねりとなって飲み込んできている。 www.sankei.com ここでアンチ電子書籍として攻撃するつもりも、紙の本こそ至高だと持論もとい愛情を叫ぶつもり…

ゲーム実況動画視聴童貞が何故ゲーム実況が賑わっているかを考える

私はゲーム実況動画を観たことがない。 恥の多い生涯を送ってた私*1としては細やかな自慢である。 友人の一人が、休日は飲みながらゲーム実況動画を観て過ごしていると酒の席で零して衝撃を受けた。 お笑い芸人のヒロシのキャンプ動画をオススメされたことも…

バーチャルYouTuber視聴童貞の考察

友人が酒の席で「最近バーチャルYoutuberにハマっている」と言ったのが昨年末。 彼とはそれ以来会っていないが、理由を問うことを忘れた。その時は酒に夢中だったから。 しかし、それが後々考えてみると魚の小骨のように喉に刺さっていた。 バーチャルYouTub…