おおたまラジオ

しまいには世の中が真っ赤になった。

禁断の関係

2014-2015シーズン、とあるビジャレアルファンとSNS上でマルセリーノ政権について語った。

マルセリーノ・ビジャレアルは安定的に世評が高かったが、特にこのシーズンはハイライトだったと思う。

今では鉄板になったビクトル・ルイスが加入したシーズンである。ジョナタンとジオバニの兄弟共演、期待値爆上げその後は行方知れずエスピノサ、ブルゾンちえみ級大当たりのビエット、後世に語り継がれるであろう後々レアル・マドリーをコパの舞台から引き摺り下ろしたチェリシェフなどといった新しい顔ぶれ。

他には今となっては懐かしきメンバーも名前を連ねている。マルセリーノ的にはトリゲロスよりも信頼性の高かったピナ、マルセリーノが追放したカニ、悲しきエルナン・ペレス、哀しきモイ・ゴメス、フットボリスタの選手名鑑でイジられた神の力ウチェ様。

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私と彼は攻撃の核を担っていた、デニス・チェリシェフについて意見交換した。

マルセリーノにとってチェリシェフはシステム的にもマネジメント的にも『禁断の果実』そのものだった。

ビジャレアルカンテラ育成面の比重よりも、クラブ経営面とビッグクラブからの有望株の(ローン)修行場としてのロールモデルとなっていく勢いが当時のチェリシェフにはあった。他クラブのローンによる期待の若手が、ビジャレアルで観られる幸せもありながらも、結局は根付かない短期的スパンの幸福度が透けて見えるので、中長期的なビジョンとしてはどうなのか?という話をするくらいに、当時のチェリシェフは凄かった。今は知らん。

ロイグ会長のシーズンの目標(残留)とマルセリーノの安定的な成績から、ビジョンの上方修正が求められる中で、このマネジメントでいくと自前の若手が追いやられる危惧があったのだが、結果的にマルセリーノ政権はカンテラをよく使ったから全然見当違いでしたとさ。

というオチなんだけど、それは勿論、14-15シーズンはトータルで主力が13人怪我した事情(DFライン全員本職SB状態も)があったから。その後、順調にビエットやらチェリシェフなどが旅立ったこともあって。

そんなシーズン背景があったから、私と彼はチェリシェフのモデルを『禁断の果実』と呼び、慄いていた。

「果たしてサタンは誰になるのか?」という興味や「何故チェリシェフがそこまでの脅威になり得たのか?」ということを書く記事ではない。決してそんなことを書きたいわけじゃなくて。もう忘れたし。

 

 

 

ここまではマクラである。

春風亭一之輔オールナイトニッポン GOLD』を聴いた。

http://春風亭一之輔のオールナイトニッポン GOLD | ニッポン放送 | 2017/12/29/金 22:00-24:00 http://radiko.jp/share/?sid=LFR&t=20171229220000

一之輔が読んだメールにこんなのがあった。

「私がモヤモヤするのは、生徒と先生が不適切な関係とニュースで報道される近頃、それにも関わらず、生徒と先生の恋愛の映画が多いことです。決して羨ましくて言っているわけではありません」

 残念ながら全く先例作品が浮かばないが、言いたいことは分かる。

映画観賞は専らVシネとマイケル・ムーア作品しか観ない私でも、何となくそんな映画あったなというイメージは膨らむ。

映画として取り扱うに至って恐らく「女子生徒」と「イケメン先生」でしょう。あまりイケメンではない先生を配置するものではないでしょう。あまりイケメンではない先生を用意しても、その手の映画で胸キュンするかしないのか?といった思考実験が主題ならば勝手が違うのだろうけども。

 

合コンで男性から「好きなタイプは?」と訊かれた時の対処法をレクチャーする内容だ。

「私~、ディーン・フジオカ好きなんですよ」よりも「私~、大泉洋みたいなタイプが好きなんですよ」って答えるとモテるという入りで、ちょうどいい感じのブスこと山崎ケイはネタが進むと「男は誰しも大泉洋の部分があるのよ」という謎理論で共感ゾーンを広げて突っつく。

御存じ大泉洋は明るいが、どこか陰がある。

そして、凄くイケメンというわけでもない。といった風に大泉洋をイジる。

その理論を踏まえた上で山崎ケイがネタ中で「男性のみなさん、好きなタイプを訊かれたら、山崎ケイと答えるといいですよ」とガジェットの大泉洋を山崎自身に援用するというネタ。

 多分、未来永劫その手の「先生」に大泉洋はキャスティングされないだろうし、仮にその手の映画に出演するとなると、詮索好きな同僚か用務員だろう。いや、小言を並べる教頭かもしれない。

 

  • だから、「生徒」の恋愛対象になる「先生」はイケメンでなくてはならない。ツイキャスで顔出し配信をしているイケメンくらいでないと映画的に成立しない。

個人的には、生々しい風貌だったら面白いと思う。

物凄くキラキラした「先生」とかではなくて、ツンデレ設定とかも不要で、ありふれたルックス以上キラキラ未満で整っている男特有の生々しさがあって欲しい。さらに内心での「ガキの相手は面倒だ」をあまり隠さないくらいの陰があって。

ダ・ヴィンチに掲載されている『うらみちお兄さん』を少しマイルドにしたような。

 

 

 

「生徒」と「先生」の禁断の関係は、いつの時代でも耳にする。私もそんな噂を聴いた記憶がある。今なら、念入りに調査をして5ちゃんねるに実名で告発するだろう。

「生徒」と「先生」が関係を持っていると見せかけて、「生徒」の親が実は本命だったという方が好みであるが、これは昼ドラ案件なんだろう。映画的ニーズと一致しないのは世知辛い

この手の映画をどういう風に観るのか分からない。観客層を批判する気持ちは一切なくて、どういうスタンスで鑑賞に臨んでいるのか?と気になる。

  • 感情移入したいのか?
  • ある種の変身願望なのか?シンデレラコンプレックスみたいに。
  • 或いは、「先生」の社会的地位、家庭といった生活的領域の生殺与奪の権利を掌握したいという快楽願望なのか?

でも、この場合は「生徒」と「先生」の主従関係が反転しているので、この手の映画は「生徒」が「先生」を追い掛け回すイメージだから惜しくも違うのだろう。「恋している私ってステキ」込みで成り立つものだから。

 

 

 

初めて付き合った同士の学生カップルでこの手の映画を鑑賞に行った場合、彼氏はどういう感情で観ているのかと思った。

私自身の映画デートの引き出しに、この手の映画をチョイスした経験が無いので想像するしかないのだが。

彼女が作中の「生徒」にどんどん感情移入して、「先生」との疑似恋愛を楽しむみたいなケースだったら、隣にいる彼氏はある種のプレイを強いられている可能性もある。

なるほど。「禁断の関係」も悪くない。持ちつ持たれつか。

ああ、恋愛っていいな。

 

 

 

 ちなみに、一之輔はこのメールに対して柳家小里んを引き合いに出してネタを転がしていた。またオールナイトニッポンをやって欲しい。