おおたまラジオ

しまいには世の中が真っ赤になった。

歴代ビジャレアルベストイレブン

私がビジャレアルの試合を初めて観たのは、マヌエル・ペジェグリーニ政権時代からである。それから時は流れ、今日のマルセリーノ・ガルシア・トラル政権まで観られる時は観るようにしていることが習慣として続いているといった現状だ。とにかく色々ありました。本当に色々なことがありました。

そんな思い出話に花を咲かせるのは後日に取っておくようにして、さておき。

個人的なビジャレアルベストイレブンを選んでみた。

恐らく「あの人が居ない」ことや「あの人が何で居る」という感想を抱くことがあるだろうが、その選考理由として『バランス』の一言に尽きる。別にここに居ない選手を嫌っているというわけでもなく、他の選手とのポジションバランスとの兼ね合いによるものだと理解して貰えれば幸いである。

なお、全選手、怪我なく万全のコンディションというケースを想定した場合のイレブンでもあります。

 

 

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ディエゴ・ロペス

ウィキペディアにも記載されている黒歴史の1つでもある飛び出しのミスなどありましたが、それも過去の話。反射神経によるスーパーなセービングは無くとも、確実なシュートストップに加えてハイボールに対する安定感。ビジャレアルの攻撃的布陣を最後方から長年支えてくれた功労者。

 

アンヘル・ロペス

そういや、ソリンの影響を受けたようなピボーテ起用もありましたね。右サイドバックとして長らくビジャレアルに貢献。移籍した時の年齢が26歳だったので、決して若い選手ではなかったが、若手特有の勢い任せで派手なプレーではなく手堅いプレーが印象的。今でも2011年の怪我は残念で仕方ありません。

 

ゴンサロ・ロドリゲス

黄色い壁の象徴。不動のセンターバックビジャレアルの躍進を支えてくれました。攻撃的なチームほど後方の管理が大変難しくなるものです。しかし、持ち前の強さや上手さでカバーしてくれた頼もしい背中は今なお色褪せない。ビジャレアルのアルゼンチン・コネクションの象徴とも言えるのでは。

 

マテオ・ムサッキオ

スピードあり、カバーリング上手い、ボディコンタクトも厭わない素晴らしきディフェンダーの鑑。若い頃から主力として定着。その若さの中にも大人びたプレーが見え隠れするギャップにムサッキオ女子が流行ったのは内緒の話。スパーズ移籍の噂が本格的に蔓延った後の残留宣言からの「ビジャレアルは家だ」発言は感涙もの。

 

ジョアン・カプデビラ

不動の左サイドバック。かつてスペインで最高のラテラルの背番号は11だったという事実。この時点でカプデビラのことを詳しく知らない人でも、興味惹くこと間違いなし。更にユーモア溢れているキャラクターだったことが懐かしい。90分間止まることのない脚。そして、しきりにゴール前に顔を出すプレースタイルは、華やかなスペイン代表の中でも確実に光るものがあった。

 

マルコス・セナ

誰もが認める無名の存在から世界に羽ばたいたスターの1人。運動量の豊富さに加えた的確な戦術眼。攻守においてポジショニングが際立つ。長短織り交ぜたパスの種類の多さとその精度は眼福。守備におけるチェックの厳しさ、ボール奪取力、強烈なミドルシュート、ワンタッチを絡めたパスワークとしての潤滑油。これほど完璧な選手はなかなか思い出せないのが本音。

 

ブルーノ・ソリアーノ

現カピタン。現ビジャレアルで、その輝きはワールドクラスだと声を大にして言いたい選手。その1つのパスで組織を動かすほどの存在感は、チームの心臓という言葉では足りない。最早、ビジャレアルというチームの象徴そのもの。ブルーノのプレーを観れば、ビジャレアルがどういったチームなのかどうか、言葉よりも雄弁に語ってくれるだろう。早いカムバックを希望。

 

カニ

言葉以上の存在。以上。

 

サンティ・カソルラ

世界に飛び立って行ったカンテラ出身者。カソルラのプレースタイルなくして、ハマった時のビジャレアルの攻撃的姿勢は語れない。ビジャレアルの代名詞のポジションチェンジに欠かせない選手であり、サイド一杯に使って、中央に絞るポジショニングから逆サイドまでとあらゆる場所に顔を出すことで、チームを動かしていた。その流動性はまさに浪漫であり、カオスでした。アーセナルとは2016年まで。ミドルマシーンになったとかアトレティコとかいう噂もありましたが、そろそろスペインに帰ってきてくれるのでしょうか。

 

ニハト・カフヴェジ

怪我なくフルコンディションならば、どれほどの数字を出してくれたのだろうか。妄想上では最高の活躍をしていた戦力。ラ・レアルで申し分のない実績を叩き出し、的確な補強をしたと思ったビジャレアル。しかし、ここまでコンディションの上がらない選手だったことは読めなかったわけで、万全ならば……。正直ニウマールフォルランと悩みましたが、「1シーズン限定で、ここまで良い意味で予想を裏切った選手」ということを考慮すると、ニハトインパクトは強かったのです。

 

ジュゼッペ・ロッシ

『無事之名馬』という言葉がありますが、無事じゃなくても名馬は名馬である。ここまで怪我と向き合うことになった選手も少ないのでは。幾つものの怪我でチャンスを棒に振るキャリアとなってしまい、ガラスのエースと揶揄されることもしばしば。それでも、万全の状態ならばピッチで輝くだけの実力はある。ボールキープ力を支えるタッチ感覚とその精度は画面からでも伝わる。しなやかで細かいプレーの数々に痺れた人も多いだろう。不運なキャリアのストーリー性もあるだろうが、それ以上にそのプレースタイルが人を惹きつける。今なおセカンドストライカーの代名詞の1人だと思っています。

 

もう誰々が居ないのかはお分かりだと思いますが、特に「あの人が居ない」については、システム問題や『浪漫派か現実派』問題を想起させるものとなるものだ。それでも、このイレブンを組んだのは前述の通りバランスを考慮したものであり、それ以上もそれ以下でもないことをここで示しておきたい。

スカッドについて言うならば、このままの安定感をキープして更に向上していけば、アセンホやマリオは今後食い込む予感がしている。既にマリオに関しては悩んだことを告白しよう。しかし、最終的にはハビ・ベンタアンヘルとなったわけでした。

デランテーロ枠に至っては、1つはネタみたいなものなので、日によってはコロコロと変わりそうなものだ。ビエットのセンスを考えれば、このままビジャレアルに在籍するなら入ってきそうな気はするが、それは代理人や他のクラブが許さない事だろう。

それはそれで。過去を振り返るのも偶には良いが、今を楽しむことが一番ということで、この辺で終わりにしよう。