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フットサル日本代表vsアルゼンチン代表 日本の修正とピヴォの価値

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2018年 1月28日 

日本対アルゼンチン

結果は1-4で敗戦。

アルゼンチンは一戦目と違った。フィジカルも狙いどころも。一番違ったのはラインの高さとプレッシング。アルゼンチンの1列目のDFは強烈でした。

先制したのは日本。清水のゴール。幸先のいいスタートだったが。

2試合目を観るなら1試合目も観た方が良いということで。その前提で話を進める。 

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【日本の修正その1とアルゼンチンの動き方】

 

アルゼンチンはこの試合も3-1で、キックオフ後の中央レーンの選手がパラレラの要領で抜けて、サイドからサイドへの展開。ボールを受ける前のウィークサイドの10番のフィンタも。10番が持った時の日本の1-2列間、ウィークサイドの5番の非言語コミュニケーション+バ未遂、日本はピヴォへのコースを消すDF→回収からのバックパス。日本のプレッシングラインは1戦目と変わらず。

修正されたのはウィークサイドを低めに取ることでアルゼンチンのアラのバックドアを消すDF。相手の縦パスを詰めてカット。吉川の足の出し方からファウルを貰ってFKからのゴール。

1戦目のアルゼンチンのアラのバックドアに対する修正はこの時点で見られた日本。

前半13:37 ウィークサイドの日本の守り方。アルゼンチンのバックドアの要求(非言語コミュニケーション)に対して、1戦目の修正の成果のシーン。13:32~ ウィークサイドの相手の動き出しについての日本の逆DFの撤退。ストロングサイドでの横パスからの予測。1戦目のアルゼンチンのウィークサイドのバックドアの起点は横パス多用だったから。

 

前半19:02 星→森岡→ピヴォ当てとキープ 斎藤の抜ける動きによってアルゼンチンの1列目が下がる。バックパスによる時間、星から吉川へ。サイドからサイドへの展開。吉川のボールの持ち替え方と中ドリ。中央ゾーンのライン間の活用による「中→外」でサイドを確保。サイドを埋めるのは斎藤。

ウィークサイドの星がバの要求。非言語コミュニケーション。1戦目のようにウィークサイドの撤退に気を配っているアルゼンチンよりも先の出足。しかし、斎藤の持ち方と角度から難しい。斜めのパスラインをアルゼンチンの5番が消しているのは流石だけど。

 

【プレス回避からみるピヴォの価値】

 

アルゼンチンのプレス回避は、足裏の使い方と中ドリの是非。過度な中ドリによってサイドの限定は付き纏う。ボールを守るための手の使い方は巧み。

前半16:47~42 サイドからサイドへ。中央が抜けた後の中ドリ。門に通す難しさ。日本DFの門の距離感が良い。この辺もOFの中ドリの角度とDFの門の関係性。

2:13 アルゼンチンのプレス回避。日本のプレッシングラインは依然として高め。8番の中ドリとウィークサイドを埋める動きのタイミング(最初から降りっ放しではない)。中央レーンの6番のブロックによって清水がポジションを下げられているから逆サイドへのパスラインが確保できている。パラレラ。それへのデートと2列目の対応。アルゼンチンのピヴォの位置はウィークサイドのバックドアがプレス回避の基準になっているから、このシーンのようなパラレラからのストロングサイドの構築は薄い。サイドの限定と1列目以降のケアの仕方→中ドリで運びすぎると角度とタッチラインが厳しくなる。

アルゼンチンのプレス回避はどうだったかというと困っていた。日本のプレッシングはハマっていた。1戦目同様のラインの高さ。

両チームのテーマはプレス回避。

ボールの守り方となると、アルゼンチンは中ドリとピヴォ当て。ピヴォへのパスは日本も分かっているから激しく行くが、アルゼンチンの受け手のお尻~腰の使い方。後ろからいきすぎるとファウルになってリセットとなる。

前半途中からの変化。日本のプレッシングを嫌がって斜めに蹴り飛ばすシーンが続くアルゼンチン。ピヴォへの信頼感。ピヴォのバックドアがこの試合のアルゼンチンのオプション。1戦目はアラだったわけだから、そこへの変化である。前半13:45、前半12:04、前半11:44、前半11:09、前半10:41、前半8:51などなど。

逆手に取ったシーンと日本の対応。

前半8:40 アルゼンチンのバランス。距離感。ピヴォはウィークサイドの高い位置(ロングボール待機+バックドア準備)。だから、ピヴォに釣られて日本のDFは中央を空けてしまう。14番のシンプルなパラレラ。日本はマークを交換するための2列目のカバーがいないので、アルゼンチンとしてはスペースがある。きちんとデートする逸見のDF

前半51秒 ピヴォ当て前の14番によって逸見がブロックされているから、ボール保持者には時間がある。中に運びすぎていないからこその斜めの角度。6番の横幅。日本の室田と森岡の間の門を通すように、ピヴォのマークの剥がし方。その後の日本のDFの1-2列間を使って侵入するアルゼンチン。肝は1-2列間を横断するサイドへの展開とドリブルの時間。

前半32秒 アルゼンチンのプレス回避。ウィークサイドのピヴォのバックドアまでのプロセスに変化。サイドからサイドへの展開。日本の室田が首を振っていない。14番への意識が強くて、逆サイドの4番へのパスラインを消せていないシーン。プレッシングに伴う森岡のスタートポジションも下がり過ぎな気もする。ロングパラレラ。ピヴォはウィークサイドへの移動。

ピヴォへの信頼感といえば、アルゼンチンの2点目はピヴォ当て。10番のキープ力+ウィークサイドのポスト役のポジション取り+3人目の動きとしての2番の斜めのランニング→日本のDFとしてはウィークサイドのピヴォへのパスラインが消せない状況。

また、3点目はピヴォのバックドア。14番のボールの持ち替え方とアングル作り。ファー詰めではないけど、ファー詰めみたいなもの。あそこに詰め切れるかどうか。OF/DFともに。

アルゼンチンの前プレ除く3/4~ハーフでのプレスに対する日本の回避方法としては、パス後の抜け方とストロングサイドの構築と選手間の距離感、アルゼンチンのDFの1-2列間、1stDFの死角、エントレリネアス。

アルゼンチンは上記のようにピヴォへのロングボール。バックドアも含めて。

 

 

【個人的なツボなシーン集】

前半17:18 キックイン 3-1 ピヴォはどのようにマークを離したのか気になるシーン。テレビでは観えない部分。この辺に生観戦の価値がある。7番のキック精度とピヴォの半身と走路(ダイアゴナル)。

 

前半16:32~ アルゼンチンのプレスを回避する大変さ。1列目のDFのポジショニング。滝田に入った時のキツさ+1列目の7番が逆サイドの室田へのパスラインを消すために首を振っている。2試合通じて1列目の首振り頻度は日本とアルゼンチンでは大きく違った部分でもある。森岡がパラレラでサポートするにも距離があるからキツイ。前半におけるクワトロセットはアルゼンチンのプレッシングに苦労した。

 

前半15:15~01 キックインからの保持。アルゼンチンの追い込み方。中央のスペース管理とマンツーマン要素のバランス。1-2列の連動があるからこそ。

14:50~43 森岡へのピヴォ当てからの展開。逸見の時間の作り方と滝田のライン間への移動。アルゼンチンはY字的なDFで、サイドからサイドへ 滝田の裏の取り方、DFの死角。死角には死角のようにDFが逸見のマークを離してエントレリネアスの選手を潰す。タイミングと決断、サイドの限定があるから。

 

前半7:08~ 森岡へのピヴォ当て→アイソレーション。ゴール前の作り。森岡の反転不発だったが、1戦目では見られなかったピヴォの仕掛け。

 

 

【日本の修正その2など】

 

後半開始早々、逸見と森岡の連携→アラ位置とポストプレー。ウィークサイドの横幅もあるから、アルゼンチンの2列目のDFは絞りきれない。中央のゾーンへの侵入とシュート。1戦目のピヴォ当て後の展開、サポートの少なさが目立った日本。その原因は2人目の動きが固定され、3人目の動きをするためのポジショニングとスピードに難点があったから。そこで、この試合は出し手と受け手のペアのコンビネーションで。

後半19:13 森岡のポストが潰された後のトランジション→アルゼンチンの速攻。逸見の所で2v1を作るためのアルゼンチンの14番の走路選択が好み。この走路選択では森岡は外を走らない(中に戻るため)から、フリーになる。しかし、逸見のDF(非言語コミュニケーション)とゴレイロの関口の連携。関口にニアを切らせるようにカバーして対応。オーバーラップした14番は外にいるからコースが切られた。

 

後半18:48~ アルゼンチンのプレス回避がエグイ。ロングボールだけではないよと。日本の1列目のDFの死角と裏の取り方。バックパスによる時間の確保。1-2列間。

1戦目もそうだったが、日本のピヴォの1stDFがキツそう。首振り頻度が少ないから、死角へのカットとコースの切り方といった対応が緩い。

 

後半17:21 アルゼンチンのウィークサイドの撤退前のシーン。逆DFの認知と日本のボール保持者の角度からバを警戒する。ウィークサイドの差し合いは2試合目だからこその文脈。

 

後半16:50 日本の3v2のカウンターのシーン。1戦目の3v2のカウンターシーンよりも中央レーンの西谷が運ぶことは出来ていたが、それでもアルゼンチンのDFの寄せ方と数的不利時のパスコースの限定が光った。

 

後半13:35 逸見のエモいパス。会場からため息が漏れる。テレビの前の私も声が出た。

 

後半11:10 森岡のマークの外し方。ピヴォ当てとシュート。そこに対するアルゼンチンのゴレイロとDFのカバーの連携。フットサルの魅力だと思う一つのシーン。

 

 

日本はピヴォが1戦目に比べたらDFに慣れている様子は見受けられた。特に渡邊や森岡。星のマークの外し方も綺麗だった。3人目の動きではなく、ペアの動きでシュートまで持って行くシーンが増えた。ピヴォとアラの関係性。そういう意味では、逸見以外のアラが厳しかったと思う。次なるテーマは逸見をストロングサイドの高い位置でどう送り込むか。どう使うか。

2試合通して吉川は化物でした。

 

あとは、2試合ともにアルゼンチンはパウサが目立った。

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 トランジション直後のプレーテンポの落とし方。1戦目はフィジカルに問題が明白だったアルゼンチンだったので、日本のプレーリズムと付き合わないためと前線の基準点の有無が要素としてあったが、2試合ともにフィジカルが整っていてもいなくても、整理するのはバランスとボールへのリスペクト。スコア優位と時間の使い方でもあり、スペース攻略への準備でもある。

 

実力差はあった。1試合目とは違う試合内容だけに分かり易い差を感じた。勿論、1試合目のレビューでも書いたように1試合目でも絶望感はあった。フィジカルに差がある中でも、効率性と決定力を痛感させられたような内容だったから。この試合では結構なバチバチ感があったからこそ分かり易かった。シンプルに。日本は1試合目でやられていた部分を修正して準備して臨んでいたが、引き出しの量を感じさせたアルゼンチン。オプションの質と量はスコアに表れたと思う。