フトボル男

サッカー、フットサル、読書、音楽などをぐつぐつ煮込み中!

良いお年を

まだ11月ですけど。

12月特有の慌しさ、冬の人肌の恋しさ、キャバクラでの失敗、鍋パでのアルハラ、忘年会でのアルハラアキラ100%芸のフリ、M-1後の一夜限定一億総お笑い評論家爆誕ブーム、ガッキーとの疑似的間接キスができるメルティーキッスクレアおばさんの露出。

それらをまだあまり実感しない11月。

クリスマス・シーズン特有の雰囲気すらないので年の瀬の挨拶にはまだまだ早いですが、ちょっとバタバタしていまして、早い段階で済ませてしまおうと。

そういえば、イルミネーションの起源はルターらしいですね。蝋燭を木々に装飾していたようで、よう燃えたらしいです。上西さんとどっちがより燃えたのでしょうか。その後はエジソンの発明が大活躍したそうな。

 

私事でバタバタしています。

年内はインプットする余裕が無さそうなので、ブログを書くことも無理そうです。

なので、連日の更新から今回の更新をもって、一先ずネット諸々の今年の更新は終了。燃え尽きたとかじゃないです。

だからといって別に忙しいアピールとかじゃなくて。

ッベー2時間しか寝てねーわとかじゃなくて。

ッベーテスト勉強してねーわ、ウソー、マジでお前勉強してきたの?ふざけんなよ裏切るなよーとかじゃなくて。

この年齢になって痛感したのは眠るのに体力が必要って本当で、ガッツリ寝れなくなってきたのは切ない。あと、テストは勉強してもしなくても出来ない。

インプットする余裕がないとはいっても、酒は手放せないし、ラジオは聴くし、本は読むし、バラエティは観るし、フットサルも観ると思いますけど。

本当は、今年を振り返るためにもブログに纏わる今年の思い出話とか書きたかった。

浦和レッズのゴール裏観戦やらフットサル観戦やらスポナビブログがくたばりそうやら、直近でいえばバルサの無謀なマッチレポを書いたやつとか。今年に読んだ本ベスト100とか。今年スベった口説き文句集とかも。

やりたかった。それくらいのバタバタです。

落ち着いたら戻ってきます。

では、また。

コパ・デル・レイ準々決勝 CD Rivas Futsal対バルセロナ(FCB Futbol Sala) マッチレポート

参考記事futbolman.hatenablog.com

 

【実験的な記事です】

フットサルの試合をこのように表現することがどうなのかと思っていたのですが、分析できた範囲内でメモの要領で列挙して書きました。

しかし、これでも全部の要素を網羅しているわけでもなく、漏れはありますが、あくまでもバルセロナの攻撃戦術にスポットを多く当てた内容となっています。

試合映像は公式チャンネルから配信されたものを添付させて戴きます。

www.youtube.com

最終スコアは8-1

バルサが難なく突破を決めましたが、前半から切り替えたのが上手くいった試合でした。ディエゴのコンディションの悪さから見切りを付けた部分と3-1セットの配置を動かしたところ。左利きの重要性は分かり易い試合だったと思います。そして、次はセミファイナルでインテル・モビスターとの優勝候補同士がぶつかる事実上の決勝戦です。

守備機会をいかに単発にするか。プレシッングライン、一列目を突破された後のケア、撤退含めたライン設定、サイドへの追い込み方、2枚目、3枚目のポジショニング、トランジション、ピッチ幅の使い方と「間」に入る連続性。

バルサとしては前半はタイでしたが、試合のイニシアティブや攻撃機会の量を考えると、敗けるイメージは沸かない試合でした。それでも相手の時間帯に入った時のラインが下がり、被リスタートが増えることで相手のセットプレーによるチャンスが多く生み出されると難しいものです。サッカーでも流れの中からは難しい膠着状態の時こそ、セットプレーで試合が動くなんてあるあるです。

サイドーサイドの展開の前にある2~3枚目による中の動き出しや中と外の交換。プレスのためにシステムの噛み合わせといっても、相手DFの1列目の遠いサイドはどうしても中央のカバーのために絞り気味なので(3-1保持時の「間」の利用があるから)、そのギャップの有効活用(時間・空間)を得るためのボールの置き方、順足か逆足かどうか。この辺がディティールとして表れていました。

この試合は、久しぶりにフェラオが復活。エスケルジーニャの試合出場はありませんでした。フェラオーディエゴのデュオが久しぶりに炸裂するかと思いきや、そう上手くいかないものですね。次に期待したいです。

 

前半

3-1セットでの開始。試合全体に共通する点として相手のゴレイロのプレス回避時、ゴレイロは放置。残りの4枚にはマンツーマンで対応は約束事。

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19:40 ゴールクリアランス、3-1ボール保持、カーテン、ホセリートの左足の中へのドリブル、相手1列目DFのジャンプ、DF2枚目のカバーリングポジション、レオ・サンタナの動き出しに対して3枚目のチェックの動きによる門の開き(図では3番と5番の門を指す)、門を裂くような左足からのダイアゴナルパス、ボールの精度からピヴォ当て失敗。

 

19:20 キックイン、3-1ボール保持、アイカルドのターン、カーテンでのボール保護、レオ・サンタナが1列目-2列目の「間」にポジショニング、直近のシーンと展開とほぼ同じなんですが相手DFの門がコンパクト、中へのドリブルからターンしてサイドへの展開、「間」からレオ・サンタナのパラレラでDFを引っ張る、バックパスで相手DFを引き摺り込む、DFの分断、レオ・サンタナが抜けたのでアイカルドが「間」に入る、レオ・サンタナが空けた左サイドにフェラオの列調整、アイカルドとのワン・ツーでのフェラオの突破、3v1の数的優位。

 

18:50 ホセリートの左足からフェラオへのピヴォ当て、トランジションの連続、ホセリートのボディバランス、逆サイドへの展開、パラレラ、ゴレイロへのバックパスで前進の目安がフェラオとレオ・サンタナの2枚、ゴレイロ保持時の2-1-1に移行したら後方の2枚はワイドにポジショニングすることで3レーンのピッチ幅利用、相手DFは門を狭く対応、ゴレイロからフェラオへロングキック、ボールカットされてトランジション後のアラ裏、フィクソが空けたスペースへレオ・サンタナのスペースを埋めるランニング。

 

17:52 アイカルド、ホセリートのポジションチェンジ、ホセリートがフィクソの位置、中央での左足とターン、アイカルドのリターン準備動作、レオ・サンタナが「間」に入る、レオ・サンタナが空けた位置にはフェラオの列調整(抜ける回数も多いレオ・サンタナのスペースの回し方)、左サイド寄りでの左足、アイカルドのバ、逆サイドのDFを釣る、レオ・サンタナの「間」から「間」への移動、ホセリートはアイカルドが空けた右サイドへ、レオ・サンタナ→ホセリートへのパスコースを消すDFとホセリート側(右サイド)をケアに動く2枚目、レオ・サンタナ個人戦術によるターンとドリブルにカバーする相手DFの不在=本来2枚目になるはずのDFはホセリート側をケアする為にポジショニングしたから。

 

 

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17:30 キックイン、ポゼッション、プレス回避、レオ・サンタナのエントレリネアスへの移動、レオ・サンタナが空けた左サイドに左利きのホセリートがバックステップをしながらペアリング、1stDFとの距離感、順足から流れるようにフェラオへのピヴォ当て、ストロングサイドの構築、ホセリートのオーバーラップ、アイカルドのつるべの動き、フェラオのピサーダ、2v1の数的優位、レオ・サンタナセカンドポストへの侵入。

 

17:00 被フリーキック、相手交代時の緩み。

 

16:35 相手のエントレリネアスを潰してカウンター、ダイアゴナルな(レオ・サンタナ)一枚飛ばしのパスをフェラオへ、中への折り返し。一枚飛ばしの重要性とターゲットの確保。

 

16:22 セット交換

クワトロ 左利き2枚、逆サイド配置、「間」と外の移動、逆足による視野の確保、ボディアングル。

 

15:33 ポゼッション、パス交換後のランニング、3人目の動きによる2枚目へのパスコースを作る、「間」でのストップとラインを下げるランニングの一連、リヴィーリョスのドリブル、味方のドリブルを受けてのエントレリネアスの移動、左足のカットインと「間」へのパス、ボールを出した後の動き直し、ボール保持者の視野とボディアングル、中央でのブロックとストロングサイドの構築、逆サイドの意識とバの素振り(デスマルケ)による準備動作と足元でのボール保持によるDFとの距離感、サポートとしてのジョアオのエントレリネアスへの移動、横パスを受けて中央からのシュート。

 

 14:36 ボール保持者の中央でのターン、相手DFのサイドへの引きつけ、相手1列目の誘導、リヴィーリョスのドリブルのスペース作り、相手1stDFの不在、DFとの距離感とスペースの優位性、ボディフェイクとDFに足を出させてストップした後の突破、ミドルシュートで先制。

 

 13:30 クワトロ、パス後の動き方としての「間」取り(抜けるパターンもある)、エントレリネアス、相手DFの1-2列目の圧縮、バックパスでの誘い込み、パス&ゴーとバ、キャンセル、カーテンでボールを保護しながら中と外を交換、サイドーサイドの展開、パス後の「間」への移動、ボール保持者の正対、3人目による列調整、2枚目の「間」の活用、3人目のラン(1、2、3枚のグループとしての役割が入れ替わる。2枚目の動きが結果的に3人目の動きとしてDFを動かす)、相手DFの引き付き、逆DFは絞り気味、中を空けてサイド―サイド(4枚目)への展開。

 

12:46 セット交代

3-1保持、フェラオへのピヴォ当てコース無し、中央へのドリブル、レオ・サンタナの3人目の動き、2-1-1、「間」に入る動きで1列目の背中を取る、DFを動かして対面での技術によるピヴォ当て、リターンとディエゴの右足、アイカルドが抜けてカットインのコースを空ける、レオ・サンタナが降りることで中と外の人の交換、左サイドでのディエゴの右足の角度、フェラオのストロングサイドへの移動、相手フィクソを釣る、相手左サイドが空く、レオ・サンタナとアイカルドのバ、一枚飛ばしの重要性、エリアへの折り返しはDFに当たる、一枚飛ばしをしたからこそ一つ手前がエリア内のターゲットになる。

 

10:50 ディエゴのドリブル環境作り、フェラオのストロングサイドでのポストプレー準備、デュオ不発。

守備機会が増える。相手リスタートが危険な高さが続く。

8:40 セット交代 クワトロへの移行。

 

8:20 キックイン時のゴレイロを使ってのプレス回避失敗。やはりゴレイロの足元はそれほど(この試合2回ほど失敗している)。ゴレイロをサイドに張らせる仕組みは無し。しかしシュートストップは流石。

 

7:28 ボールカット、トランジション、パラレラで2枚目のDFのカバーリングポジションを動かす、中へのドリブル、横パスでテンポを落ち着かせる、ペアリングのままカーテン、中へのドリブル、エントレリネアス、逆サイドへの展開、パス後の動き直しによるサポート、ボールを中心に近くの選手を掴むDFの習性、DFのサイドの偏り、サイドーサイドの展開、「間」の入れ替え、運ぶドリブル、3枚によるストロングサイドの引きつけ、リヴィーリョスの右サイドの縦のスペース作りと準備。

 

3:23 フェラオ投入、それまではクワトロセットから一部だけを交代させて偽ピヴォや2-1-1的であったが、これで3-1セットに移行。

 

3:22 3-1でのプレス回避、カーテン、中央を空けて逆サイドへの展開、ホセリートの左足と姿勢、フェラオへのピヴォ当て、フェラオの左手とゴールの位置、反転シュート。どこからでも打てる感覚は大事。

 

2:37 ゴールクリアランスを手前から3-1保持、2番から左サイドのレオ・サンタナへ、DFとの距離感、右足からピヴォ当て、オーバーラップ、ピサーダ、右腕の使い方、突破とシュート。

ディエゴのコンディションが上がっていない。ピサーダの組み込み方はディエゴよりも、左サイドにレオ・サンタナを配置しているからこそシュートに直結しやすい面。ディエゴの場合は選択肢としてはあっても、アイソレーションやワン・ツーの傾向が多い。

 

1:15 ディエゴーフェラオ、アイカルドとレオ・サンタナのつるべの動き、フェラオのポストプレー、レオ・サンタナの中央侵入とDFのポジショニング、フェラオの反転シュート、トランジション、1stDFの重要性。

 

00:3 フリーキックから同点。点で合わせるゴールへのニア逸らし、常にバルセロナのDFの前、ポジショニング、キッカーの質、軌道。

 

バルサとしては前半はエラーが多く、守備機会が増えるキッカケを与えていました。

1列目の突破を許した後の斜めの戻りとディレイによる組織回復までに、DFによるチェックは掛かっているのに潰しきるところで潰せずに展開されてしまう危うさがあったり。

 

 

後半

3-1セット開始 ディエゴ不在。

19:45 エントレリネアスへの移動、2-1-1、ピッチを広く使うサイドーサイド、「間」から落ちて3-1で中央を使うのはレオ・サンタナ。中での活動にフィジカル的に無理が利く選手の活用と相手DFの噛み合わせのズレから時間と空間を得る。サイドの展開、ホセリートの中へのドリブル、前後の斜めパスライン、「間」に入りながら三角形、相手DFの絞り。

 

19:09 アイカルドからゴレイロへのバックパス、2-1-1、門を通すフェラオへのパスを封じる相手DFの1列目、相手1列目脇の活用、1v1から縦の突破、フェラオのマークをしていたフィクソのカバー、フェラオがフリーになるもののクロスはDFに当たる。

 

18:45 サイドに張っているアイカルドからフェラオへのピヴォ当て、ストロングサイドの構築、ピヴォット、アラのつるべの動き、フェラオのポストプレー+反転フェイクでラインを下げる、相手DFの1列目の低さからレオ・サンタナの中央への飛び出し、バックパス、ホセリートの左足からフェラオへ、オーバーラップ、ピサーダ、2v1数的優位を作ろう。オーバーラップの距離とピサーダのタイミングが早く、相手DFにカットされたものの、縦に抜けていれば順足からファー詰めを狙えた(ピヴォットのアイカルドへ)。

 

18:19 フェラオのゴラッソ。

キックイン、一枚飛ばし、ホセリートのドリブルに順じたアイカルドのカバー、サイドーサイドの展開、中へのドリブルとバックパスによるレオ・サンタナの受け直し、スペースの確保、レオ・サンタナからフェラオへ、左腕の預け方によるサイドでの攻防、ボディバランス、レオ・サンタナが2枚目のDFを引きつける動き、ラインを下げる、中央を空ける、フェラオのカットイン、バランス感覚に優れたミドルシュート、ややブラインドによる2-1と勝ち越し。

 

17:49 レオ・サンタナのDFとしての追い込み方、逆FPの絞りからのカット、ダイレクトパスによる前進、トランジション、レオ・サンタナがボールを要求、レオ・サンタナへのマークが強くなる=相手DFが釣れる、1列目のDFとして逆サイドと中央を睨みながら中寄りに残っていたホセリートへ、一つ奥への重要性、ゴレイロを外して3-1

 

17:35 フェラオを残して残りを入れ替え、3-1セット継続。

 

16:46 クワトロセットに完全移行。

 

16:22 ゴールクリアランスのロングスローを回収、DFの逆を取る、リヴィーリョスの門に運ぶドリブル、中央から運ぶことで両サイドが空く状況=3v2の数的優位、2列目のDFが絞ったサイドを使うことで広大なスペースを味方に与える、セカンドポストの侵入、左足のファー詰めデザインをゴレイロが足でセーブ、トランジションジョアオの飛び込まずに対面→ディレイ、逆サイドの選手の絞りと味方の戻りで対応。

 

16:04 ゴールクリアランスを手前から、右サイドのリヴィーリョスの左足での持ち方、カーテン、中への運び、ターン、カーテン後の活用とストロングサイド、3人目の「間」に入る動きと三角形、ブロックとパス後のリターンを貰う準備、逆サイドのデスマルケ、パス後の動き方(パラレラ)によって、2枚目が中央のDFを引き連れて3枚目の動きになることでサイドへのパスラインが生まれる、サイド―サイドの展開、トラップと身体の位置と時間、ロングパラレラ、ターンでのボールの保護、相手DFのマンマーク、「間」に入って三角形とバックパスでのDFの釣り出し、空いたスペースへのパラレラ、残っているDF一枚のカバー。

 

15:36 ボール保持、バックステップ、非言語コミニュケーションによる要求、左足による対面のズラしからのリヴィーリョスの中へのドリブル、カーテン、ピサーダによるポジションチェンジ、相手DFが1枚で2人を見る状況、ストロングサイドでの3-1-0、カーテンのフェイク(結果的にブロックに入る)からの3人目の動きによる相手DFの1列目の裏、サイドと「間」でのワン・ツーで1列目の裏を取る、1-2-1の菱形DFの中央がら空きを突くドリブル、中央での優位性、2v1の数的優位、残っていたカバーに入るDFの死角へのパス、サイドの突破、ワンタッチプレー、セカンドポストへのランニング、ファー詰めで4-1。

 

13:42 セット交換 3-1

キックイン、ゴレイロを使ってプレス回避、ゴレイロからフェラオへのロングキック、フェラオ対フィクソの攻防、トラップと足裏のコントロール、ピサーダ、レオ・サンタナのオーバーラップ、2v1の数的優位、晒す右足でのコントロールと足裏で舐めるステップワーク、相手ゴレイロの飛び出しを抜いて無人のゴールに左足でシュートをするものの枠外へ。

キックイン、ポゼッション、前半はホセリートからピヴォ当てが多かったけど、アイカルドからの展開が目立つ。レオ・サンタナを中央に配置するようにアイカルドとのポジションチェンジによるもの。バックステップ込みでの逆サイドの準備、フェラオのポストプレー、オーバーラップでのDFの引きつけ、相手DF1列目のジャンプは無理な状況、逆アラのつるべの動き、フェラオの中への持ち運び、相手DF1列目と2列目の分断、逆アラのバ未遂。

 

11:26 セット交換

9:45 相手PP開始 バルサは2-2守備。ウィークサイドの1列目の絞り方、ラインの高さ。

ゴールクリアランス、アドルフォのキープ、パス後の3人目の動き、相手DFの1-2列間を通すサイドーサイドの展開、エントレリネアス、相手DFのマーク、死角へのカット、1列目の裏を取る、認知、逆を取る運び方とパスの方向、逆FPによるバからのシュート。

 

7:55 相手のゴールクリアランス、相手PP以降前への前プレからリヴィーリョスのゴール。5-1となる。

 

バルサの被PP時のディフェンスとしては、1列目のプレッシャーの強さと2列目の連動。それによって相手は深い位置までボールを供給できないし、バルサの1列目のDFを嫌って自陣寄りのポジショニングを開始位置、それに伴うサイドの位置。バルサのDFを嫌ってサイドの奥のスペースを取れないとなると、遠い位置からの無理なシュートを放つことになりますが、シュートをカットされてPP返しの餌食に。そこから6点目。

また、バルサのDFはPPに移行させないように前プレを仕掛けることで時間を奪うのも込みでのライン設定。

 

最終スコアは8-1 

キックイン時のチョン・ドンは一回だけ。自陣キックイン時は手前の選手のリターン待ちかゴレイロでのポゼッション。相手陣地でのキックインはファーへの浮き球からボレー。

レオ・サンタナがしっかり決めていればよりスコアは広がっていた試合。

定点観測の記事でも書いた点として、「間」への優先度が高いのは明らか。パラレラの素振り含めて選択肢として持ちつつ、「間」への移動をメインに。

思ったことが一つ。

例えば、クワトロ時とかのサイドにボール保持者がいて3人目の動きによって、新たな2人目のパスコースを作るシーンについて、最初の3人目の動きがパラレラだった時、結果論としては3人目の動きに属しても、瞬間的にはボール保持者と2人目の関係性で、DFが釣れるので中への3枚目が見えることから、2人~3人目の役割が入れ替わる現象の名前はあるのかどうか(伝われ)。

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アルゼンチン代表がくるってよ。でも、ここがヘンだよね?

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フットサル観戦を始めて半年が経ちました。Fリーグを主として週末がとても楽しい。本当に楽しい。

この半年間、私のようにフットサル観戦にハマるようにあれこれ布教をしてきましたが、正直その成果は芳しくないです。残念ながら「観る」スポーツとして認識されていないということでしょうか。

そんな時に大きな広告塔になるのが代表戦です。

アルゼンチン代表がくるってよ。とても楽しみです。

さてさて、アルゼンチンのフットサルはどんな感じなんでしょうか。全く知らないので想像が膨らみます。どうにかスケジュールを調整して、現地に足を運びたいと思っています。フットサル日本代表サポーターも気になりますから。

 

【ここがヘンだよ日本サッカー協会

とても変だと思います。

未だにフットサル日本代表の試合を観たことがありません。

この前、AFCの予選が行われていましたが、残念ながら映像配信などはありませんでした。

知り合いに「ブルーノ・ガルシアの日本代表はどんな感じなんですか?」と訊かれたことがあります。

とても困りました。分かりません。試合を観たことないので。というか試合をやっていないので。

メディアの露出度的にミゲル・ロドリゴは知っていますが、ブルーノ・ガルシアは分かりません。

代表戦はいつぶりなのか?

国内での代表戦は2016年4月以来とのこと。

1年半も空くもんなんですね。変じゃありませんか?

競技人口やFリーグの集客を考えるにしても、代表戦以上の露出は無いと思います。その競技に詳しくなくても国を背負った自国の選手を応援することは珍しくありません。オリンピックとかそうでしょ。

しかも、対戦相手がアルゼンチン代表ですよ。これ以上の広告塔は無いと思います。フットサル観戦にあまり興味が無い人たちでも、世界王者が来日して代表戦を行うなんてスケールのデカさは想像が尽くでしょう。アルゼンチン代表が世界王者だと知らなくても、南米だから普通に強そうって思うでしょ。

上手いことメディアと連携をして調整していって欲しいです。

 

てっきり代表戦の少なさはW杯を逃した代償なのかと思ったこともありました。体制への移行とかにも時間が掛かるでしょうし。

しかし、W杯を逃したら、当然のように代表強化の声が大きくなるものですよね。イラン、日本がアジアをリードしていた構図が変わろうとしている最中、その結果による危機感は肥大化していくものでしょう。

違いしました。

【独占インタビュー(3)】「日本の強化体制は遅れをとっている」ブルーノ・ガルシア監督が感じた最大の課題とは。 | FutsalEDGE

ただ、アジア全体の底上げが進む中、日本の強化体制は遅れをとっていると言わざるをえません。私が就任することは、新しいプロジェクトの第一歩なのです

 まずは、最低でもFIFAが定めるインターナショナルブレークには試合をもっと組むべきだし、イランやアルゼンチンがやっているように、それ以上の試合数をこなしてどんどん力をつけていかなければいけない。サポーターを増やすためにも、公式戦は大きな意義を持っています

 

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現代表監督がぶっちゃけるほどに体制は不可思議なものらしいです。

Fリーグの公式サイトを眺めると、「この時期に代表の短期合宿をやっている」のに驚かされたことが何度か。

合宿は組むけど、試合の予定は無いよ。変な話ですが。

代表として評価される場が設けられていないって。

そして久しぶりの国内での代表戦があります。選手、サポーターともに熱量はとても高いと思うのですが、この熱が広く届くにはどうすればいいのでしょうかね。私のように今年から、AbemaTVでのFリーグ中継で初めてフットサルを観始めた人たちもいるので、潜在的視聴者は少なくないでしょう。

ネット中継が豊富なので現地に赴くかどうかは別の話になってしまいますが、これらの層全体を取り込めるほどのブランド力はあると思います。

【現地記者対談】「日本代表の活動回数は絶対に増やさなきゃいけない」(河合拓×北健一郎) | FutsalEDGE

河合拓:あとは代表活動をどうやって増やしていくか。そこは日本が一番抱えている問題だと思います。アジア選手権で優勝しても、連覇しても増えない。ワールドカップ出場を逃して危機感を覚えるかなと思ったら、それでも増えない。なかなか難しいんでしょうけど。

 

北健一郎:(略)日本サッカー協会フットサル日本代表を、どういうスタンスで強化していこうとしているんでしょう。

 

【世代交代は?】

 話は変わりまして。

Fリーグを観て率直に思ったのが、選手の年齢層が高いってことです。対照的に若手の薄さです。

それはFリーグ黎明期以降から活躍している選手たちが核となっていることを表しますが、日本フットサル界的にはそのサイクルで良いのか?って。勿論、長くスター選手たちが君臨することは素晴らしいと思います。それほどまでに圧倒的でリードしてきた証明ということですから。

しかし、競技全体を考えたら若手の台頭、下からの突き上げがあってこそだと思います。

例えば将棋界では藤井四段が話題になりましたが、羽生世代が若手に脅かされています。今は竜王戦の最中ですが、羽生棋聖のタイトル保持数が一冠という事実は大きく将棋界が動いている証拠ではないでしょうか。

style.nikkei.com

ブルーノ・ガルシアは世代交代について、日本代表の核をなす選手は大きく変化することは無いと言っています。U-25という試みを行ったりと試行錯誤した中での発言ですが、若手に与えられる場の難しさでしょうか。そのまま競技フットサル界の育成の話に繋がりますが、強化体制に疑問を投げかけた現代表監督は、日本のフットサルの特徴にも言及しています。

【独占インタビュー(1)】「日本代表には“空白の世代”がある」日本代表ブルーノ・ガルシア監督が描く再建プラン。 | FutsalEDGE

『日本代表のメンバーは大きく変わっていない』という印象を持っていました。これは日本に来て初めてわかったことですが、日本では20代前半の年齢層が“空白の世代”になってます。20代前半になれば、主力選手として試合に出ていてもおかしくありません。スペインやブラジルで“若手”といえば、20歳以下の選手のことを指すのが常識です。しかし、日本では20代前半になっても若手とみなされてしまっています。Fリーグの試合でも、緊迫した場面では、どうしてもベテランに頼る風潮が強くて、若い選手は信頼されていないのか出てきません。

 

次のW杯までを逆算すると、今から大きな舵を取るにはあまりに大きなリスクが掛かります。既存の戦力での熟成を図る方針は間違っていないと思います。その場が無いのは致命的ですが。

Fリーグの実況や解説を聴いていると、高校サッカーからフットサルに転向した云々を耳にする機会が多かったように思えます。ゴレイロも含めて。18歳まではサッカー漬けで、そこから競技フットサルに取り組むとなると、ブルーノ・ガルシアの言う「スペインやブラジルでの若手」としての期間はあまりに短いものです。

サッカーとは別物の競技として身体に染み込ませ、先輩たちとポジションを争いながら試合に出る機会を掴むとなると、20代前半はあっという間に過ぎてしまうかもしれません。ただでさえ、アスリートの選手生命は短いです。今季から現役復帰した湘南ベルマーレの横澤選手という例もありますが、選手としての経験値とピークを迎えるまでの準備が整え辛いと思います。

実力がものをいう世界ですからアンフェアとまでは言いませんが、この環境では若手が競争に加わるまでのアドバンテージの差がとてつもなく大きいように思えます。その中でもフウガドールすみだの清水選手のようなスター候補といった飛び抜けた若手というのは出てくるものですが。

ただ、原石を拾う網目が拙いままは不味いでしょう。

日本サッカー協会がどのようにフットサルを強化していくのか。サッカーだけではなく、フットサルへの道を舗装していく重要性。育成年代からの定着と競技性の共通理解をお上の声で一本化していくためには、それこそオシムのように「日本化」を掲げていくようなコンセプトとサブコンセプトの集積が欠かせませんが、日本サッカー界ですらその辺の進歩は上手くいっていません。

結局、付いて回るのは金の話。金です。世の中、金。フットサルは「サッカーよりも稼げないから」に終始するのは残酷です。

フットサルに携わってきた方々の苦労の一端が窺い知れます。どうにかならんものか。

バルセロナ(FCB Futbol Sala)定点観測

フットサルの話です。

本記事は観測できた範囲内でのバルサの戦術紹介・纏め記事です。

 

今シーズンも安定した強さを発揮中のバルサ

本当に強いです。世界レベルの縦への速さは主力の怪我なども重なり、以前よりかは大人しいかもしれませんが、それでも戦術と技術と判断の結晶体となっている強さが見て取れます。本当に贅沢なチームです。

バルサはセット毎の交代が多いです。基本的にコンセプトとしてのセットの構造は固定ですが、プレー時間考慮で選手の一部を入れ替えることもあります。直近でいえば、レオ・サンタナが代表的になるかもしれません。

クワトロセットから一部入れ替えながら3-1セットに。或いは3-1セットからピヴォだけを抜きながら徐々にクワトロセットに変化していくパターンもあります。

それもフェラオのコンディションによるプレータイム管理とエスケルジーニャの併用オプション(ダブルピヴォ)との使い分けによって、両セットともに3-1セットになるかどうかも。

大枠として3-1のピヴォセット、クワトロセットが今季のバルサの戦力です。

シュライカー大阪の木暮監督やフウガドールすみだの須賀監督によれば、「一枚ずつ入れ替えて変化を加えるよりも、セット毎の交代の方が練習の時から想定できるのでコンビネーションは高まる」とのことで、バルサも補強をして同じようにセット毎の練度を高めている印象です。

木暮監督自身は、セット毎よりも一枚ずつ交代していく方式を採用していますが、それは「試合のリズムを維持したまま」交代カードを切れるからと仰っていました。セット毎だと「試合のリズムをリセット」する感覚に近いため。

バルサは不利な際には「リセット」をするタイミングが上手いように思えます。勿論、選手たちのクオリティの高さは当然としてありますが。

補足として、須賀監督はセット毎の交代について「レギュラーが固まり易いので、ベンチのモチベーション管理が難しくなる」と指摘していました。

 

【3-1セット】

3-1のピヴォセット ピヴォはフェラオかエスケルジーニャ。

www.youtube.com

フェラオは、サッカーでいうブラジルのロナウドばりの世界最高峰のピヴォです。フェラオはファー詰めのためのセカンドポストへの侵入やバックドアも上手いですが、最も輝くのは相手DFを背負った状態でのポストプレー。反転シュートの上手さは世界トップレベルです。自分の型に入れば、DFは分かっていても止められません。

DFを背にした中でのプレーは彼自身のフィジカルもありますが、へドンドの一環でDFがズレた僅かな時間を使って、位置取りと重心の置き方を準備しているのが分かります。ピヴォ当ての際にも、マークよりも少しズレる動きもあります。先に上半身全体を預けて、空間的余裕を得る方法ではなくて、お尻を面とした腰の持っていき方と上半身のバランスで重心が乗っている状態を作りながら、縦パスを呼び込んでいます。そこにハンドオフを組み合わせることで、絶対的な領域を確保することに成功しています。

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 フェラオとディエゴのブラジル代表ホットラインは凄まじいものがあります。このセットでのストロングポイントです。

 ディエゴの特徴は左右どちらも高精度であることは前提としてありますが、右足によるカットインは外せません。左サイドでボールを晒しながら、カットイン後は右足が遠い足になるので、シュート角度の確保と逆サイドへの展開が容易になります。

また、右足で縦につけることでワン・ツーか受け手の反転シュートまで持って行けます。その時のピヴォはフェラオの場合が多く、ストロングサイドに顔をよく出すようにしています。

もう一枚のピヴォであるエスケルジーニャは、ウィークサイドでのバックドアが上手く、サイズもありますので浮き球の処理も巧みですし、シュート技術も高いものがあります。

エスケルジーニャがピヴォの場合は、最終的には3-1となりますが、スタートがクワトロから流動的に派生していくパターンもあります。そのために、両セットが3-1のピヴォセットのケースもありますが、これは対戦相手に因ります。

ポストプレー面では、エスケルジーニャは中央~ファーにポジショニングすることが目立つのですが、フェラオはニア~中央に入ります。

ディエゴがカットインではなく、縦に抜けた場合は誰がピヴォであろうとも、中央~セカンドポストに入るのは当然ですが、ディエゴが縦に仕掛ける際に重要な要素として反発ステップがあります。

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ディエゴの反発ステップは綺麗にハマります。それと同じようなボールの置き方、リズム、歩幅をフェイクにして、同サイドに流れているピヴォに対して、ディエゴは足裏でボールを舐めつつ反発ステップありきのモーションを抑えた右足のインサイドで当てて、ワン・ツーで中に侵入やオーバーラップや中に一度入ってからパラレラ(中に入ろうと狙うピヴォのポストプレーに対面しているDFの逆を取ればフリーに)を狙うパターンがありますが、このようなピヴォを絡ませたコンビネーションの際には、フェラオのニア~中央のポジショニングが前提としてあります。だからこそ、この2人はデュオとして君臨しているわけです。

 

バスケのフレアカットはフットサルにもあります。しかし、足の運び方が厳密には一緒というわけではありません。

ゴールとヘソを合わせながら半身を保ちつつ、足をクロスさせる運び方が一般的なイメージですが、フットサルはヘソを合わせないバックランでもOKな考え方。受けるポジショニングからシュートを打つ時の姿勢を直結させるのがバスケに対して、下がることで手前にスペースを作って活用を図る違いがあります。

ディエゴのボールを貰う前の準備はDFとの距離を広げる工夫がなされていますし、バルサというチーム全体でも相手のDFライン下げさせて、ディエゴの手前にスペースがある状況を作るようにしています。

アラが仕掛けやすい環境作りとDFの足の置き方と腰の高さが重要です。対面のDFが距離を詰めていく過程で両足が揃った瞬間、DFの腰が浮いて縦の警戒が緩い棒立ちの瞬間など両者の重心の違いが明らかになった時に一気に加速することで、DFを置き去りにしています。www.youtube.com

DFとしては、それだけにディエゴの右足をどのように消すかが重要です。

敗れたエルポソとの試合では、相手DFがディエゴの右足での縦パスとカットインは消していました。問題は中央を一回経由して、DFがボールラインまで撤退後のディエゴのアイソレーションと反発ステップの対策ですが、これは止めるのは難しいでしょう。2枚目によるカバーありきで話を進めないと無理です。

アラから逆のアラへの展開がゴールに繋がり易いのですが(シュートの角度的にも)、アラとフィクソのつるべの動きや相手DFの門を裂くようなダイアゴナルパスからピヴォのシュートへの展開などがあります。パスの方向が受け手よりも後ろ向きならば、DFを背にした状態のポストプレーに持ち運ぶことによって、そのまま出し手が中に侵入することで、ポストプレーの落としをシュートまで繋げることが出来ます。

 

3-1時、ディエゴが左サイドでボールを受けて、ストロングサイド構築前に同サイド付近にいる味方(レオ・サンタナ)に中に入るように非言語コミュニケーションをしたシーンが印象的でした。

ディエゴは、ボールを貰う準備としてバックステップでDFとの距離を確保してから、DFが距離を詰めながら縦を切ると同時に、アウトサイドで中に一つボールを持ち出して、先程に「間」に入るように指示した味方へ角度を作ってパスを選択しました。

間で受けたレオ・サンタナは、中央でボールを運ぶことに関してとても無理が利く選手なので、そこから逆サイドへ展開。DFとしてはボールラインまで撤退するのがセオリーなので、DFラインが下がります。そして、左サイドの後方に残っている=スペースを確保したディエゴにバックパスをすることで、アラとしては仕掛けやすいアイソレーションの出来上がりになります。一手二手先を想定したデザインといえるでしょうか。

 

アラ(ディエゴ)からピヴォ(フェラオ)で完結することもありますが、アラからアラへの展開でラインを下げさせて、再びアラへ。

それがディエゴの場合、右足カットインからシュートやパス、ストロングサイドでのピヴォ当て、縦に抜けて左足でファー詰めやエリアへクロスといった引き出しがあります。また、フィクソに渡してミドルシュートを狙う事も可能です。

ディエゴの右足によるカットインから、右サイドへの斜めのパスはアラかピヴォの場合が多いですが、フィクソの侵入パターンもあります。その際にはつるべの動きとフィクソのポストプレーからの落としのシュート設計。

ピッチ幅を使った3枚のポジショニング、ピヴォ当てのためのセンターラインの空け方や斜めのパスライン創出、レオ・サンタナなどが中央に入って外を空けさせて、ピヴォがサイドから中央に流れることで、そのサイドでアラとDFに縦のスペースがある1v1を作るなどもありますが、3-1でのボール保持時、ブロック・カーテンが有効手段の一つとしてあります。

バルサのスクリーンの掛け方はやや緩い印象があります。カーテンも使いますが、どちらかというと、「間」に入る意識が強いポジショニングのように見受けられます。その過程で中と外の入れ替えによる時間とスペースを作り、ピヴォの列調整によるサイドの展開と前進、ニアのランニングでDF前に入ることでのピン止め、ディエゴの右足カットインに対して、味方のセカンドポストへの侵入もきっちりされています。

 

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アラやフィクソが抜けて中央のコースを空けます。そこからピヴォ当て、抜けたアラはセカンドポストへ。ピヴォットはあまり無いイメージです。3-1で中と外を交換しながら中を一枚飛ばしで、中の選手のパラレラシュート。ピヴォはセカンドポストに。フェラオならば、ストロングサイドで受けることが多いので、このパターンはエスケルジーニャが多いです。

フェラオのポストプレーを起点にストロングサイドの構築の際に、アラがペナルティエリアに入って、フェラオのところで数的優位を作るために逆アラがオーバーラップする必要性がある場合にはフィクソとのつるべの動きがあり、被カウンター時の中央を埋めることをサボっていません。1v2のカウンターでゴレイロと連携しつつ斜めに切りながら、サイドに追い込もうとする守備が求められる状況ですが、セカンドポストに入る相手選手のランニングに対して、ウィークサイドの選手が不在なためにディフェンスのバランスが崩れているシーンも。

 また、ダブルピヴォの場合には、フェラオの列調整、エスケルジーニャのライン間から逆サイドへのポジショニングによるプレス回避、ピッチ幅を広く使うように逆FPの選手へのプレスの掛かりが緩い際には、ロングパラレラでのピヴォの交換、中央のライン間でのワン・ツーで侵入があります。

自陣キックイン時、相手が速攻を気にしてボールラインまで撤退する際は、3-1の逆サイドまで送ることで、相手DFのプレスが掛かりきらない時間のある状態と相手1stラインの段差と距離が崩れているところから、ピヴォに縦を付けることでフィクソと1対1に。

【クワトロセット】

 上記ではピヴォセットについて書きましたが、今季はクワトロセットがとても効いているように思えます。

3-1セットの要でもあるフェラオが負傷中ということもありますが、こちらのセットは人を入れ替えても共通理解が進んでいる印象があります。クワトロセットには2セットがあります。試合の展開によってはクワトロセットの連続にも。
今季はインテル・モビスターから移籍してきた10番のリビィーリョスもいますし。今のところは順応中ですが。

フェラオ以外にもセルヒオ・ロサノ、マルク・トルラといった主力の負傷が続いているバルサとしては、安定的に成熟したパフォーマンスが出来るクワトロセットは欠かせない武器です。

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クワトロは、ポゼッションと相手DFのマークを混乱させることが出来ます。

相手DFの基準点をぼかして、ボールと人を動かす。裏抜けと細かい作業の連続性が求めれますが、ボールの無い選手のポジショニングが重要で、ペアリングが欠かせません。また、相手1stラインをダイアゴナルランで動かして、縦ズレをするフィクソとの距離を空けさせることで受け手に時間を与えるなどのように、技術的に不足したとしても効果的なランニングによる献身性で、チームにビジョンを与えます。判断の連続が当然ありますが、チーム全体で補える利点があります。
ボールを動かして、スペースを作ります。死角へのカットを駆使しながら、サイドのスペースの人の交換と相手のDFラインの「間」を取るようにして前進することによって、空いたスペースやプレスが掛かりきっていない状況に対して、DFが反応することで釣れるので、時間に余裕がある選手が生まれます。そこを起点に狭いところから広いところへ展開してゴールに接近していきます。

4-0→3-1→2-2と変化していく過程で、DFとの噛み合わせを動かしながら、パラレラ、ライン間、一枚飛ばし、カーテン、バのフェイク→ロングパラレラでアラ裏からフィクソ釣りで逆サイドを狙います。抜ける動きからライン間、中と外の交換でサイドからサイドにボールを動かして、ライン間への選手への相手のマークと中を切るDFに対して、縦のスペースへの突破や相手DFが縦を切れば、ライン間とのワン・ツー。

 

 

リビィーリョスが目立ちます。基本的には右サイド~中央で受けたい選手で、身体が開いた状況を作ることで視野が保てるので、左足から繰り出されるパスの豊富さとDFのタイミングを外すのが際立っています。浮かしたパスの精度が高いのも印象的です。

左サイドの場合では視野の面では窮屈さがありますが、遠い足になるので縦に付ける際にはライン際を狙えますし、パラレラを仕掛ければそのまま左足で持てます。左サイドでのアウトサイドの使い方もハンドオフ、中寄りの視野、ステップとモーションの小ささといった有効性が表れています。
順応中と書いたようにまだパスのズレがあったりしますが、動き方と持ち方が独特なのでリズムが変わっています。ボールを貰う位置などもありますが、クワトロセット時に1人だけ時間の持ち方が特殊のように思えます。あとは、彼はファウルの貰い方が上手いイメージです。ディエゴほどの突破力は無くとも、じりじりとした間合いを取りつつ、走路をブロックされた際のファウルの受け方が巧みです。別にシュミレーションを指しているわけではなくて、「誘い方」の話です。

 

ここでも非言語コミュニケーションで「間」に入るような遣り取りが行われています。それに対してDFは「間」への斜めのコースを切るように詰めます。そのまま味方は「間」に留まらず、ゴールに向かってセカンドポストに流れます。状況的には、アラとして仕掛けやすいものなので、リビィーリョスは左足で仕掛けて左足からのファー詰めをデザインすることが可能となります。

勿論、「間」を取ってピサーダ込みでの3人目のランニングもあります。その際にはサイドから速い展開が生まれたり。

トランジションというよりも、ほぼシームレスな展開になりやすい中でも、クワトロセット時のポゼッションは安定しており、ペースを引っ張れるメリットがあります。

また、攻守一体が密接になっているフットサルにおいて、3-1セットではジャンプによってピヴォが下がりすぎると基準点が低くなる弊害がありますが(その分、相手の残り一枚を引っ張れるので、ゴールクリアランスからの速攻が成立する可能性も)、 クワトロセットでは明確なピヴォがいないので、各々がマークに付いてDFラインが下がることでボール奪取後の基準点が低い時でも、レオ・サンタナといった中央レーンから運べる能力やゴレイロを含めたボール保持によって、ボールを守りながら組織の整備をすることで解決を図っていました。

段差を意識したポジショニングとピッチを広く使えているように思います。

密集した狭い距離感でボールを動かしていると、DFも1枚目、2枚目と自然と近い距離で連動していくので、DFの網に掛かり易くなります。なので、コートの3レーンを意識しながらポジショニングを広く取って、パラレラ(ロングパラレラ込み)でサイドの関係性を構築。前に運べないならば、足を持ち返て後ろ向きにペアリングを作るように、逆サイドの選手が降りたり、「間」を窺っている中央の選手がバックステップで距離を作りながら準備。2枚目の中央の選手がダイアゴナルランなどでDFを引っ張って、3枚目が空いたスペースに入って「間」を狙い、3枚目がサイドに張っていたポジションには、ボール保持者の角度や姿勢に対してペアリングの必要性がある場合はきっちり入らないといけません。その連続性でボールを保護しながら前進の目安を探っていきます。

ゾーン的な相手の門を開かせて斜めにすることで、見える斜めのパスライン。「間」に入ってからパラレラをすることで、2-2のように守っている相手DFのラインを崩して、斜めのパスを起点としたサイドからサイドの展開で、受け手は縦に仕掛け、先ほど「間」からパラレラの素振りをした選手はセカンドポストに侵入することでファー詰めを狙うことができます。

理想的なシーンの一つとしては、1stDFの背中を取るように「間」に入って、相手のフィクソを釣って、そこを起点にワン・ツーなどでアラ裏を攻略することで、カバーに入れる選手はゴレイロのみとなります。コースを消しながら飛び出したゴレイロの肩口や股を狙うようにシュートか、ファー詰めを作る。

 

ゴレイロとキックイン】

 バルサのDFラインは高いのでアラ裏が空きます。それだけ積極的な守備が行っているからこそのリスクです。強いチームはハーフで構えるよりも、前に出る傾向が強いです。勿論、ケース・バイ・ケースですが。

その時にはゴレイロのカバーが効いています。アグレッシブな守備でファウル数が増えても、クワトロセットを主にポゼッションで時間を管理。

ゴールクリアランスは、ロングスローによって強烈なカウンターになるのが特徴で、ピヴォがフェラオの場合は成立します。その時のピヴォ対フィクソのバチバチ感は堪りません。

比較的、クワトロセット時には低い位置から繋ぐ傾向が強いので、ゴールクリアランスは手前から。

プレス回避にゴレイロを使うこともありますが、あくまでもゴールマウス前での話。ゴレイロをサイドに開かせた状態での後方で3枚を作ることは無いです。ゴレイロ自身の持ち上がりからPPもありません。足元よりもシュートストップとスローに神経と能力を捧げている守護神です。

しかし、全く参加しないということはなくて、3-1のピヴォセットではバックパスを受けて、1-2-2となった際には、相手DFの門の間を通す様にピヴォへ縦パスを付けることが求められます。

 

 キックインは、チョン・ドン(チョンと出して後方の選手にシュートを打たすこと。サッカーの間接FKと同じ要領)よりも、ゾーンに配置させてファーで浮いている選手に浮き球を送ってボレーを撃たすのがメイン。バルサの選手はボレーにおける面の作り方が上手い印象なので、効果的なシュートが目立ちます。

自陣深くのキックイン時、ゴレイロ→ピヴォへのロングパスかピヴォが相手DFを動かしたスペースへの味方のアタックがあります。

ミゲル・ロドリゴ『フットサル戦術パーフェクトバイブル』書籍紹介

 

フットサル日本代表監督ミゲル・ロドリゴの フットサル戦術 パーフェクトバイブル

フットサル日本代表監督ミゲル・ロドリゴの フットサル戦術 パーフェクトバイブル

 

 指導者目線、観戦者目線とそれぞれの違いはあるにしても、共通していえるのは本書がフットサルの教科書であることだ。

個人と集団戦術のオモチャ箱といっても過言ではないだろう。言及されていない個人戦術、グループ戦術はあるにしても、ある前提において一式揃えている本書はフットサル観戦に欠かせない。

丁寧な図解が挿まれているが、それぞれの選手の動きを頭の中でイメージすることで、試合中に発生した現象に対して明快さが伴ってくる。勿論、動画ではないので脳内である程度は「絵」を動かす必要性はあるが、本書を手に取ろうと思った人間はその辺を容易にクリアしていることだろう。そうでないと、そもそも本書に興味をもって手に取って読んでみようと思わないはずで。

 

第1~5章からなる構成で各章それぞれ読み応えがあるが、特に『リスタート』についてここまで豊富に揃えて書籍化したものは珍しい。動画解説ならばまだしも。キックイン、コーナーキックフリーキックといったリスタート時の配置とパターン別を書籍なので静止表現になってしまうが、キック前の配置状況が読み取りやすいので功を奏して表現的にハマっている。 

今年の3月に初めて手に取ったが、とても良い。それから4回ほど読み返すくらい素晴らしい本である。その都度勉強になり、以前読んだ時には見つけられなかった発見と出会える。

フットサル観戦者にとって、本書はライト層~中間層への橋渡し的なもので、フットサル沼に深く潜るための準備として避けて通れないと思う。これを抑えれば完璧とまでは言えないが、読み物としてのフットサルにとってマスターピースであることは保証しよう。

とはいっても、フットサルファンだけではなくて、サッカーファンにも自信をもって勧めたい。フットサルファンだけで共有されるのみではあまりに勿体無いクオリティである。フットサルの要素がサッカーに導入されている現代サッカーにおいて、フットサルの動きや仕組みを知ることは、サッカーにも還元できる。

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私自身はサッカーの勉強から、フットサル観戦に入ったが、フットサル単体の魅力に心を奪われて最終的にはフットサルファンになった。私のように今季からFリーグをはじめとするフットサル観戦に興味を持つキッカケになってくれたら幸いである。以下から本書の内容を紹介する。

futbolman.hatenablog.com

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「(略)内容は十分サッカーにも参考になることであるし、何より今まで読んだどんな指導書より、体系立てて書かれていたのだ。」 岡田武史

図解を交えながら、オフェンス側のみならずディフェンス側にもスポットを当てている部分があるのは本書の強みであろうか。

特に『守備戦術』の章における、前プレとハーフからのプレスの違いは、単純なラインの高低だけではなく、スペースの大小の違いからアクションを取る相手オフェンスの動きのケース毎に明確に表現されていることで、相手オフェンスの動きに合わせてマークを受け渡すのか/付いていくのかまで書かれている。その際の約束事はチームによって分けられるので、当時指揮していた日本代表を例に持ち出されているようなものではないが、サインの決め方といった例は提示されている。

それはオフェンス視点でも同様で、ディフェンスの対応に合わせて他の選手の動きにも触れられている。「3人目の動き」に通じるものである。

 

なんといっても、本書の特徴は「3-1」をベースに話が展開されているところだろう。フットサルのシステム論は流動性が高いので、サッカー以上にあくまでも数字上の表記の域を出ないものであるが、動画ではなくて書籍という媒体にはハマり易い。それぞれのポジショニングと動きが書かれているので、スタート地点の目安になりやすい。

しかし、『守備戦術』と『攻撃戦術』の章は攻守ともに「3-1」を出発点としているので、システムの噛み合わせ方の話が冒頭に提示されているが、「2-1-1」や「クワトロ」の守り方については触れられていない。あくまでもシステムの噛み合わせ方のみで、それ以上の具体的な守備の仕方については「3-1」にスポットを当てられている。

攻撃においても同様で、「2-2」や「クワトロ」の攻撃戦術には触れられていない。あくまでも「3-1」をベースに話を展開しているので、後述するが、ピヴォと偽ピヴォの両システムに突っ込んだ戦術的な動きが書かれている。

「3-1」メインとはいえ当然のように全ての動きを網羅して列挙しているわけではなく、この内容でも限定的に違いないが、現時点で日本国内でこれ以上にフットサルの動きについて体系的に書かれているものは存在しないだろう。

 

 第1章 ポジション

ピヴォ、アラ、フィクソ、ゴレイロの基本的な役割とそれぞれのポジションのタイプ別役割について書かれている。

要するにイントロダクション的位置付けで、フットサルを知らない/観たことのない人用に基本的な事柄を抑えるための情報が割かれている。巻末にはサッカーとフットサルのルールの違いが掲載されている。

 

第2章 守備戦術

自陣に引いて守ることは、選手から考える機会を奪い、チームの発展にも繋がらないので、本書ではあえて紹介しない

 本書のスタンスとして、これほど明快なものはないだろう。スペインの守備文化と日本の引いてしまう守備文化に触れた上で、ミゲル・ロドリゴの指導方針を明らかにしている。

内容は大きく分けて『前プレ』と『ハーフからのプレス』

 

『前プレ』

敵陣の半分あたり=相手ゴールラインから12メートルあたりをプレスのスタート地点の基準とする。

前プレはスペースのケアが難しいので、1stラインが突破された後の処理、動き方

→原則として斜めに走ってボールホルダーをディレイ→その他はハーフラインまで撤退→ラインの高低コントロール

→『ハーフからのプレス』か自陣に引くかどうか。

前提としてシステムの噛み合わせが基本である。

その上で、パスライン含めたプレスの掛け方。寄せる際の距離は、サッカーよりもコンパクトな1メートル以内。

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そして、マークを受け渡す時/抜けた相手に付いていく時→声掛けの重要性。ボールホルダーにプレスが掛かっている時or攻撃側がライン間で止まらずに長い距離を抜けていく時など。

ライン間への動きに対して→死角からのチャレンジ。

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偽ピヴォのポジショニングによってマークの位置の移動→ケース毎の1stラインか3人目のDFか→ジャンプか絞ったDFによるマークの受け渡しか。

『ハーフからのプレス』

1stラインが低いので、カバーするスペースが狭くなる。ハーフで固定ではなくて、ハーフを出発点としてラインを上げるのが目的。

基本としてシステムの噛み合わせ。嚙み合わせが緩いと、スペースが空いていしまう。

ハーフからの押し上げのタイミング→緩いパススピードと受け手の姿勢(前)とパスのベクトル(前)と受け手のコントロールミスが挙げられている。 

DFラインを下げないで守ることが最大の目的であるので、高い位置を保ちながらディフェンスをするためにマークを受け渡す必要性がある。楽をしたりとか、自分がマークに付き切れないばかりに味方にカバーして貰うための受け渡しは禁止と表記。

マークを受け渡すケース→水平方向のポジションチェンジや味方がマークを離した時。

ラインを下げないで守るために、相手のライン間に入った際の死角からのプレスについて→逆FPの絞りとパスコースの遮断→2枚目のDFとの連動。

ボールを持っていない選手が前に上がってきた(カット・インなど)ときは、1人目、2人目まではマンマークすることで、攻撃のバランスを崩す→ストロングサイドでの孤立→アイソレーション的状況の成立。

1 stラインが突破されたら→2列目によるカバー(絞り)+ディレイ+1列目が斜めに走りながら戻る。

ピヴォ当て対策のフィクソの守り方→中央でのピヴォ相手には前に入る サイドでの偽ピヴォ相手には横に付くようにして守る。ボディコンタクトについては触れられていないが、それでもピヴォにボールが入ったらDFは全員ラインを下げるように撤退。

1対1の処理やボールを奪われた直後のリアクション→全員がボールラインまで撤退&カバー。

基本的にはボールラインまでの撤退は当たり前。エントレリネアスに対しては死角から。

 

第3章 攻撃戦術

本書の目玉とも言えるくらいのボリュームが割かれている。

3-1をメインに、フットサルにおける「ベースとなる動き」とそれを組み合わせた「戦術的な動き」が攻撃パターンの核でありセオリーとして書かれている。

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パラレラの変化の付け方→直線的な動きとリズムの違いを加えることで変化を加える。本書ではピヴォ、逆サイドからのパラレラ(ロングパラレラとは異なる)に触れてから、守備の仕方としてスライド、カバーリング(マンツーマンには言及なし)が挙げられている。

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ダイアゴナル

サッカーのダイアゴナルランよりも、本書内で持ち出されているスペインでは「Jの形」の方がしっくり来る。ボディコンタクトについても書かれており、守備の仕方としてスライド、マークの受け渡しが挙げられている。

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ピヴォット フィクソの動きを例に。

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バ(本書ではゴーと表記)

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ワン・ツー

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クロス

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ア・ラ・コルタ(デスマルケを交えて) ア・ラ・ラルガ

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ブロック&コンティニュー

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エントレリネアス→その発展としてプエルタ・アトラス

ウィークサイドでのバックドア+相手DFの絞り、3人目の動き、フィクソのピン止め+フィクソをどう動かすか、ア・ラ・コルタ+死角を取るカット。

 

戦術的な動き 3-1 偽ピヴォ ピヴォ の2つのシステムからの動きパターンの好例を紹介

前述のベースとなる動きを組み合わせた応用編であるが、これが試合中では連続的に行われている。

2つのシステムを用いて、その一部を列挙。重点的にオフェンス側の動きが描かれているが、それに対するディフェンス側のリアクション(マークの受け渡しなど)も同時に触れられている。そのために、ディフェンスの対応によってオフェンス側が得られる選択肢が並行的に表現されている部分もある。

本書のメインとしては、カット・インをスイッチに戦術的な動きが描かれている。

また、ドリブルの要素は最低限。サイドドリブルはあるが、「3-1」で中央を動かした(消した)後の中央へのドリブル選択については言及は無い。あくまでもピヴォ当てがテーマとなっている。

本書の内容とは厳密には異なる部分もあるが、イメージが掴みやすいと思うので以下の動画を参考に。

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偽ピヴォ

アラのカット・インでDFを釣り、マークの受け渡しが行われた場合→バ。

アプローチが緩い場合→エントレリネアスと逆アラのバ。

カット・インから逆を使う場合→エントレリネアスかパラレラを用いて逆でストロングサイドの構築。

アラとデスマルケ込みでのピヴォの列調整、ピヴォット、マークの受け渡しによるフィクソのピン止めと裏抜け。マークの緩さからエントレリネアスと逆アラのバも含めて。

偽ピヴォのサイドにディフェンスを引きつけた場合として、偽ピヴォサイド=ストロングサイドの構築、偽ピヴォによるピン止め、サイドドリブル&ターン、逆サイドでの数的優位、空いているサイドへのパラレラによる崩し。

 

ピヴォ

ア・ラ・コルタによるピヴォへのパスコース→ピヴォへのパスコースをどのように作るか。

ピヴォへのパスコースを閉じたDFの動きに対して、空いているところからパスコースを作る。相手のポジショニングによって柔軟に選択肢を変える。

逆サイドのア・ラ・コルタとピヴォ当て→逆アラの予備動作とコントロール・オリエンタードの重要性。

パラレラとピヴォ当て→1~3枚目のグループ戦術。出し手のカット、DFの動かし方、マークを外す動き。パラレラに出すか空いたピヴォへのコースに出すか。他の選手の具体的なサポートの動きには言及なし。

パラレラとサイドチェンジとして、「3-1」→「2-2」に移行。ボールを動かして、ピヴォがサイドに流れたところを起点にしてピッチを広く使う。

ブロック+ピヴォ当て→ブロックで味方を自由にさせて、ピヴォのマーク外し。カーテンについては言及なし。前述のパラレラとサイドチェンジと組み合わせ可能。

カット(本書ではカット・イン)でDFを動かして、パスコース作りとパスが出せなかった後方の選択肢として、ブロックかサポートが挙げられている。

 

パワープレー 

サイドには逆足配置、低い位置で外から強いシュートが打てる選手、高い位置では素早くて決定力に長けた選手、コントロール・オリエンタードとキャンセルの重要性が説かれている。

パワープレーの目標として、ファー詰めとペナルティエリアへのクロスが書かれており、外からのシュート設計は言及されていない。 

重要な要素として、ライン間、一枚飛ばし、中央のスペース侵入と活用。

パワープレーを受けている数的不利側の守り方には、「1-2-1」と「2-2」があり、ミス待ちかアグレッシブか。ゴレイロの重要度、パスに対して寄せる速さについて言及されている。

「1-2-1」ならば高い位置のサイド奥(対角も)が空き、「2-2」なら中央が空いているのでそこへのパスを消さないといけない。

 

 第5章 トレーニング

指導者目線として本書に触れる際に見逃せないのは、P150~からの「分析的トレーニング」、「グローバルトレーニング」、「インテグラルトレーニング」の理論と方法と基本、それぞれのトレーニングの種類だろう。

具体的に図解で行われているものとして、パス練習、ポゼッション、カウンター、ピヴォ当てのトレーニングの一例が取り上げられている。

ミゲル・ロドリゴからの指導者としての心構えと技術面の指導方法として挙げられたのはこちら。

1 日々反復

2 両足

3 細かい点まで選手をコントロールして、指導者からフィードバックを行う

4 試合と同じスピード(強度)で行う

日本代表を指揮した実例によるチーム作りのイロハの項では、チーム作りにおけるミゲル・ロドリゴの哲学が書かれている。

本書で取り上げられた戦術をトレーニングでチームに落とし込めば、レベルアップは必然的ではないだろうか。特定の状況で判断するための落とし込む具体的なレシピは無いが、ミゲル・ロドリゴのトレーニング方法の「ストップ、シンク&プレー(ゲームフリーズ)」の連続で判断力と選択肢を養っていくということで、それについての方法論と重要なポイントは提示されている。

自分が書いた文章を読み返すのキツくない?

以前のスポナビブログ「フトボル男」を開設する前は、サッカーメディアQoly様で執筆していました。さらにそれ以前の記事を公開する/しないよりも前のサッカー関連で書いたものは、今もWordに纏めていますが、それを意識し始めたのはロンドン五輪の日本vsスペインがキッカケだったと思います。日本がスペインを破った時のメディアの反応に違和感を抱いたので、ひたすら書き殴っていました。それ以前のデータというのはmixi時代まで遡る必要があったりします。もうそのデータは存在しないので、変に掘り起こされる心配はないわけで。

 

自分が昔に書いた文章を読み返すのって恥ずかしいですよね。私はとても恥ずかしいです。キツイです。辛いです。「拙い」の一言で。

「何でこんな風に書いちゃったのかな?」と思うことはしばしば。でも、それを知っているのに消さないのはログとして残したい気持ちが勝っているから。

今も拙さは大して変わっていないのですが、書き方はだいぶ変化したと思います。良い意味でも悪い意味でも。例えばサッカーの記事。以前は試合全体を網羅したい欲求が強かったです。ログにある一番古い記事がこれ

futbolman.hatenablog.com

今読んでみると酷いですね。なんというかフワッとしすぎです。スペインが好き!という気持ちは伝わるくらいで。

でも、書いている人なら分かると思いますが、当時はこれが「マジ」でした。手抜きといって自分を大きくみせることで細やかな虚栄心を満たすのもアリなんですが、形として残ったものが全てです。それ以上もそれ以下もありません。そこで予防線を張るなら最初から本気を出せよという話なんですが、これが大変。

なんでしょうね。書いた直後の達成感や高揚感みたいなのって。脳内麻薬みたいなのが出るアレ。書いた後は「傑作だ!凄いのが出来た」と思うのですが、寝て起きて読み返すとガックリくる。経験ある人は多いのではないでしょうか。

でも、あの幻想みたいな必ず醒める夢を見たいがために書くのかもしれません。

 

頭の中にあるうちは、いつだって、何だって、傑作なんだよな。 朝井リョウ『何者』

 

話が逸れましたが、今はアバウトな言い方をすれば端折り方を覚えたといいますか。手の抜き方が分かるようになった感覚です。格好良くいえば力の強弱が付いたような。要点の是非を選ぶ基準がある程度は定まってきたような気がします。その判断基準が適当かは置いといて。

例えばこちら→

futbolman.hatenablog.com

 結構、変わったと思います。

これからどのように書き方が変わっていくのか。固まっていくのか。自分でもよく分からないのですが、乞うご期待ということで。

 

さて、私がQolyに寄稿した記事はあまり数が多くありません。寧ろ全然ありません。記事を書くためのアンテナを張っていても、ストックが貯まらない現象です。私自身、執筆における行動力と瞬発力が全くないので、ある程度の期間を掛けて置いとかないと物事の判断が出来ない亀的センスで、それが遅筆に直結しました。とにかく筆が動かない。書く能力が無いので。寝かせておけば上等なワインのようになるわけでもなく、質も高くないので大変迷惑を掛けた思い出があります。

そんな中でも、当時の私にとっては頑張った記事を当時を回想しながら紹介します!

 

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直近の記事です。この後からスポナビ「フトボル男」を開設したので、記事の投下先はブログ優先になってしまいました。

この記事は一番、今の自分ぽさが出ています。これも書いた直後は「素晴らしい」と思ったのですがね…。まだまだ努力が足りません。

サンパオリ政権のセビージャを特集したもので、来季への期待を込めて書いたのですが、そのサンパオリは去ってしまいまして。

この記事を書くにあたって、WOWOWオンデマンドでセビージャの試合を観ました。観返したというよりも、セビージャの試合は殆どスルーしていたので初観戦の連続。新鮮でしたね。とにかく似たようなテーマになりそうな試合を中心に観た記憶。この記事を書くモチベーションや機会が無ければ、サンパオリのセビージャの思い出は開幕戦のエスパニョール戦オンリーだったかもしれません。冗談です。

 

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こちらもセビージャの記事です。私はセビジスタではないですよ。でも、セビージャの記事をなぜか書いてしまいました。エメリが好きなんです。どうしても「勝負弱い知将」を愛してしまうのです。昨季のCLでバルサに逆転負けを喫した時なんて「なんてエメリなんだ!」と思ってしまうくらいにはエメリが好きなんです。

私はタイトルを付けるのが下手で、実は編集部の方に大体は代案を出して頂いて表題を付けたのですが、今思うと結構釣り針デカいですよね。奇策というほど奇策じゃないという。書き手本人が言うのだから間違いないです。これは誇大表示です(笑)内容はマトモですが。

「バネガをトップ下に据えた4-2-3-1なら当然あるよね」という話を大袈裟にスポット当てた記事なので。でも、今まで書いた記事の中では一番時間が掛かったかもしれません。Footballtacticsでの画像の作り方で主に。いつまで経ってもFootballtacticsに慣れなかったので、アナログな戦術ボードを購入決意に至るわけですが、これが悪くない。皆さんもAmazonで買いましょう。

少し前の出来事ですが、このように振り返られるだけの記事を書けたのは良かったと思います。

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リーガ座談会をやらせて戴きました。今までサッカー記事を書いてきて、最も思い出深いのはこの企画かもしれません。懐かしい。

14-15シーズンのリーガ全クラブを総括しようという無謀な企画記事。およそ13記事に及ぶ大作です。リンク数が多いので割愛。

文中にあるように私が発案して色々なリーガファンに声を掛けて実現しました。以前、結城さんが行っていたプレミア座談会が正直羨ましかった!楽しそう!私もやりたい!というエゴからの発展です。人間、正直に限りますね。

座談会当日は長丁場でした。物凄く疲れたのが本音で、話しているだけでも大変なのに司会兼書記を行ってくれた結城さんや黒崎さんには感謝しきれません。確かエンリケバルサがCL決勝でユベントスを破る日の夜からCL試合直前まで行ったのですが、それでも終わらず。別日に改めて時間を確保してようやく終わりました。トータルで座談会だけでも10時間近くやったような。そこから記事の編集も入るので、それ以上に時間が掛かっている良き無謀さ。

「マニアックなリーガファンを集ってマニアックに纏めたい」という意図が先行し過ぎて、素晴らしいメンバーが揃った割には記事自体は上手く行かなかったのが反省点としてありまして、リベンジの機会を窺っていたら、もう2年が経ちました。時の流れとは早いもので参ります。でも、いずれやりたいですね。言うのはタダですから。

『狩人の悪夢』『孤独なアスファルト』読書感想

【2017年9月のマイベスト2】

私は9月に25冊の本を読みました。

読書傾向的にどうしてもミステリが多いですが、その中でも出色の出来と思った印象的な本について書いていきます(ネタバレは無いです)。

カテゴリの『書評』よりも、軽い内容で複数的に仕上げるのが本企画の趣旨です。

例はこちら→

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている12巻』感想と批評 「本物」への歩み - フトボル男

この企画は恒例化を狙っていまして、月毎に数は推移していくと思いますが、よろしくお願いします。

 

有栖川有栖『狩人の悪夢』

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内容紹介:人気ホラー作家・白布施に誘われ、ミステリ作家の有栖川有栖は、京都・亀岡にある彼の家、「夢守荘」を訪問することに。そこには、「眠ると必ず悪夢を見る部屋」があるという。しかしアリスがその部屋に泊まった翌日、白布施のアシスタントが住んでいた「獏ハウス」と呼ばれる家で、右手首のない女性の死体が発見されて…。臨床犯罪学者・火村と、相棒のミステリ作家・アリスが、悪夢のような事件の謎を解き明かす!

王道フーダニット。

 今、日本のミステリ作家で、ミステリファンがワクワクが止まらないように一番読みたい作品を書けるのは有栖川有栖かもしれません。それくらい安定した王道を進んでいるように思います。奇を衒うのも嫌いではありませんが、王道が嫌いな人っていないでしょ。謎の設定から論理に打ち出し方がまさにピタッとハマったのが本作なんですが…。

 個人的には『学生アリスシリーズ』に比べると『作家アリス・火村シリーズ』は格落ち感が否めない作品が多いと思ってしまいます。

勿論、それぞれのシリーズ作品の量が違いますが、量産体制に入りやすい『火村シリーズ』は作者からすれば、とても使い勝手のいいシリーズキャラでしょうし、そのため「国名シリーズ」では実験的作品が目立ちます。なかには「スウェーデン館の謎」や「スイス時計の謎」や「白い兎が逃げる」といった逸品もありますが、打席数に比べて個人的な安打率は高くない印象でした。

 『学生アリスシリーズ』の『孤島パズル』くらいの質を本シリーズに求めるのは難しいかと思っていたら、それっぽいのが来ちゃいました。そうです。『狩人の悪夢』が出ちゃいました。こういうのが読みたかったんですよ。ちょっと言い過ぎたかもしれません。

 

 火村の夢やら人格への言及があるのはシリーズファンとしては嬉しい書き込みではないでしょうか。それでも煙を掴むような話なんですが。そもそも作者は火村の過去は書かないと明言しているので、これくらいの匂わせが小説的にもシリーズ的にも適当かもしれません。

ミステリ的には、切断された右手首と左手首の論理や現場の状況から、火村が「散らかっている」と評するだけあってカオスに肉薄しています。手首の論理は端正ですが、事件の構図自体が求めていた合理性とはかけ離れたもので、「散らかった」事件と人間模様がどう結び付くのだろうか?

 とワクワクしながらも、煩雑とした事件構造に対して推理を追い掛けるしか出来ない点は人によっては評価が分かれそうです。

 本格ミステリは「謎解きを魅力に仕立て上げる」のが本分でしょうし、ミステリで表現される論理性って数学のように緻密なものではなく「もっともらしさ」や「雰囲気」があれば足りると思っているので、ガジェットはあくまでも様式美のようなものだと理解しています。お約束というか伝統芸というか。手首の論理がまさにミステリの文脈でいうところのロジックが綺麗にハマった一例になるのですが、事件自体が綺麗じゃないみたいな。

 ドラマ版の斉藤工が「この犯罪は美しくない」と切っちゃうような意味とは違いますよ。

事件自体が煩雑としているので、探偵としても際どい勝負を強いられるわけです。だからこそ犯人との対決シーンで如何に狩人のように仕留めるか。標的を逃がさずに倒すか。そういった事情を抱えているからこそ、綱渡り的な追い詰め方がより一層小説的に劇的に感じられるわけです。

 作者あとがきによれば、本作は倒叙形式になる可能性もあったとのこと。犯人の粗が偶発的で急務に駆り立てられたようなことが多分にありますから、「散らかった」部分も視点的に描けるので、そっちのパターンも読みたかったです。

 本作はあからさまな犯人の分かり易さが瑕になっていない構図で、どのように火村が仕留めるのかに一点集中したような推理はお見事といっていいでしょう。

 『火村シリーズ』でベスト3に入る出来だと思いますし、今年度の本ミス上位は当たり前だと考えています。

 

藤村正太『孤独なアスファルト

内容紹介:大都市東京に生きる一千万人の孤独。その渦の中に呑み込まれ、あがく、若者のいらだち、運命の非情さを描く、第9回乱歩賞受賞の長編推理問題作!

面白かったです!面白かった本以外は書かないので当然なんですが、いい味を出していますよこれ。

田舎から夢を持って上京したものの夢破れて都会の喧騒に馴染めない孤独な青年パート と 丹念な刑事視点のクロフツを彷彿とさせる捜査パートのバランスが好き過ぎます。

 地道に足を使って、一つずつ小さな疑問を潰しては壁にぶつかるの繰り返し。この粘りが堪りません。鮎川哲也の『鬼貫シリーズ』に通じる職人気質というのでしょうか。その合間に挿まれる人間らしさ。地味な場面なんですが、刑事という職業柄のためか、やけに映えるんですよね。靴底を減らす様が。

 そして、明らかにされる構図。

 インパクトが凄まじい。久しぶりに唸りました。

 このトリックで、それ自体が盲点になるように立ちはだかる壁に紛れ込ませる術がハマっているところが素晴らしいです。このトリックだけでも一読の価値はあります。アッと言わせられます。勿論、トリックがいくら秀でていても、プロットありきという大前提は欠かせませんが。

 しかし、捜査パートで度々小さなヒントが都合よく登場してしまうシーンが続くのは御愛嬌ですかね。その点では恣意的が否めないというか御都合を感じます。

 ただ、作中で「心の中で図形を作る」と描写されているように過不足なく落とし込む必要性があるから仕方ないというか。この辺りの作者の視点が気になる人はいるでしょうから、好みは分かれそうです。

そういえば、「構図」やら「構図の反転」って言葉はネタバレの範疇に入るんですかね。ある程度のディティールに触れることでイメージの共有化を図りつつ、そのような意図を落とし込むように本をオススメする文章を書きましたが、新たな読者の愉しみを奪ってしまいがちな文言でありそうですよね。イメージの共有は読後の方が圧倒的に楽しいはずですから、書き手的にこの辺のパラドックスは面倒くさいです。

 最後の善意が悪意に攫われるシーンなんて、都会が生んだ悲劇の象徴そのものでしょうか。どうしてもこのようなテーマで都市を描くと社会派という位置付けになりやすいでしょうが、ミステリとしての魅力たっぷりの良作でした。

 すぐ社会派的要素があると、本格との二項対立的に語られてしまいやすいバイアスをどうにかして下さい。