おおたまラジオ

しまいには世の中が真っ赤になった。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

本と私 いかに時間を調整していくか

本を読む際には「中」を読むのと同時に「外」を読むことが大事だと考えています。 本を読むのは大変です。 なんといっても「読む」ことが難しい。只でさえ「中」を読むのに四苦八苦するのに「外」も読まなければならない。 昨年末から「文学」について考えて…

田中辰雄 浜屋敏『ネットは社会を分断しない』感想 それでも分断を引き起こしかねない内面性

ネットは社会を分断しない (角川新書) 作者:田中 辰雄,浜屋 敏 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2019/10/10 メディア: 新書 本書の結論はまさしくタイトル通りとなる。 この結果は、事前の私たちが抱くような一般的なイメージや価値観や分断を促してきた…

オスカル・P・カノ・モレノ『バルセロナが最強なのは必然である』感想 サッカーを批評するということ

バルセロナが最強なのは必然である グアルディオラが受け継いだ戦術フィロソフィー 作者:オスカル・P・カノ・モレノ 出版社/メーカー: カンゼン 発売日: 2011/09/08 メディア: 単行本(ソフトカバー) 本書には明らかに言葉の回復と再起動が立ち上げられて…

『俺ガイル』を通した内省的なあとがき

futbolman.hatenablog.com この一か月間は、日夜文学について考えてきました。 その中で、文学とは「時間軸を作る」ことだと一時的な結論を出しました。 むしろ、文学のみならず批評などの二次創作含めた表現全般に言えると思いますが「語り直す」ための時間…

渡航『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』 サブカルチャーの現場から文学への素朴な応答

「体験に対する胎盤」たりうる物語の「かたち」とは何か、が本書における最大の問いである。それはまた、様々な物語を通過儀礼という「凡庸」で「紋切り型」の「物語」に徹底的に還元することで、その可能性を探ろうとする試みでもある。現代文学がそのアイ…

『選ばれた子』

人が嫌いだ。 馴れ合うのは疲れる。人と話したくない。 だから、声なんかいらない。 そう、少年は願った。 ある日、少年は声を失った。会話することに疲れていた少年は口を閉ざし、心までも閉ざした。 そして他人と距離を取り、少年は疲れることすらも止めよ…

新年!2019年が終わってない

タイトルにある通り、2019年の振り返りも2010年代の総括も終わっていない。 何ならゼロ年代の亡霊を葬る祈りもまだ途中。 テン年代の亡霊って出てくるもんなんですかね、とか考えると、私は2010年代を「眼差しの変容」と評したい気持ちもある。 圧倒的な情報…